「気持ちは前向きだったから」 渋野日向子は悔し涙の5試合ぶり予選通過

悔し涙があふれた
◇米国女子◇ISPS Handa スコットランド女子オープン 2日目(25日)◇ダンドナルドリンクス (スコットランド)◇6538yd(パー72)
気持ちが折れていなかったからこそ、ふがいなさが募った。「絶対に上で戦いたかったし、落ちていく自分が情けない。気持ちはすごく、最近よりは前向きだったから」。17位スタートから「76」で59位まで後退した渋野日向子は、涙がこらえきれなかった。

4番でまさかのOB
良い感覚がつかめても、キープできない。「1球1球スイングが変わっちゃうタイプだし、良い感覚をすぐ忘れるし、いろいろ考えすぎちゃう」。「69」の初日は「最近にしてはすごくよかった」。この日もスタートから立て続けにショットでチャンスメーク。2番でピン下1m強につけてバーディを先行させたが、すぐに警戒していたショットの不調が顔を出した。

初日のいい感覚を取り戻したい
「(風が)アゲてたので振りにいった分、タイミングが合わなかった。とんでもないシャンクみたいなボールが飛んでった」と、4番(パー3)のティショットを右OBゾーンに打ち込んだ。暫定球で3オンとなり、手前から20m近いボギーパットが約2mショートし、3パットでトリプルボギーになった。「あの時点では“全然まだ大丈夫だ”と思っていた」。予選落ちした直近4試合は気持ちが折れかけることが何度もあったが、この日は違った。5番(パー5)で下りのロングパットを流し込んでバーディ。6番(パー3)はティショットが傾斜でグリーンからこぼれたが、アプローチで耐え忍んだ。
後半12番のボギー後も13番でバウンスバック。15番のボギーでイーブンパーになっても「本当に、諦めずにやっていた」。16番の3パットボギーで暫定カットライン上の1オーバーとなったが、18番(パー5)をパーでしのいだ。

5試合ぶりの週末は前向きに
6月「ショップライトLPGA」(29位)以来、5試合ぶりの予選通過。「自分では(予選通過が)ダメだと思っていたから」とホッとした思いが涙腺を緩ませた。「いやーなんか、情けないなあと思って。まとまったスイングも、ゴルフもできていない。ゴルフ人生の課題は『安定感』だと思う」と一日を振り返った。
一方で、直近4試合との違いも感じている。「本っ当にきょうはボロボロだったんですけど、最近のボロボロとはちょっと違う感じ。良い時のミスのしかたなのかな。イヤだけど」。この日はショットの右へのミスに悩まされたが、修正できる確信がある。「エビアンのときよりは、前を向いているつもりです。きょう落とした分を、取り返したい」と久々の週末に向け、気持ちを切り替えた。(スコットランド・アーバイン/谷口愛純)