藤井聡太王位、永瀬拓矢九段がそろって「勝負めし」への熱い期待を語る 福岡・宗像で19日から王位戦第4局
将棋の藤井聡太王位(23)=竜王・名人・王座・棋聖・棋王・王将=に永瀬拓矢九段(32)が挑む、伊藤園お〜いお茶杯第66期王位戦7番勝負(東京新聞主催)の第4局が19日から始まる。前日の18日、両対局者が対局の開かれる福岡県宗像市に入った。前夜祭も開催され、2人は意気込みとともに、「勝負めし」への期待を語った。
◆アナゴにトラフグ、アカモク…
対局場の検分で、盤駒を確かめる藤井聡太王位(右)と永瀬拓矢九段=福岡県宗像市の宗像ユリックスで(樋口薫撮影)
7番勝負はここまで藤井王位が3連勝し、6連覇に王手をかけている。この日、藤井王位と永瀬九段は宗像大社を訪れた後、対局場の「宗像ユリックス」で検分に臨んだ。対局に用いる盤駒や座布団を選び、短時間で終了した。
前夜祭では、地元小学生のブラスバンドの演奏に合わせて両対局者が入場。藤井王位は、宗像市で今月中旬に起きた記録的な大雨による被災者にお見舞いを伝え、「大変な状況の中で対局の準備をしていただき、ありがたく感じている」とあいさつ。「宗像といえば、宗像大社に代表されるように歴史のある街という印象だったが、食の街でもあるということで、明日からの食事やおやつが楽しみ」と語った。
一方、永瀬九段は「食べるのが大好きなので、タイトル戦で各地の名産をいただくのが楽しみ。福岡といえばめんたいこの印象が強かったが、宗像の名産はアナゴにトラフグ、アカモクとうかがった。明日は早速、宗像牛とアカモクをいただく予定」と予告。その上で「厳しい星取りだが、盤上に集中して熱戦にしたい」と意欲を語った。
◆「鯛しゃぶセット」受け取る
地元の小学生たちから花束を受け取った藤井聡太王位(右)と永瀬拓矢九段(左)=福岡県宗像市の宗像ユリックスで(樋口薫撮影)
今回の対局に当たり、宗像市は地元の飲食店などに呼びかけて10品目の勝負めしを準備。名産であるアナゴの天ぷらやせいろ蒸し、ムニエルのほか、宗像牛のハンバーグなどのメニューから、両対局者が何を注文するかにも注目が集まる。両対局者には特産品の「鯛(たい)しゃぶセット」も贈られ、伊豆美沙子市長が「将棋界を盛り上げタイ」のかけ声とともに手渡した。
7番勝負の対局は持ち時間各8時間の2日制。第4局は19日午前9時に開始し、午後6時に指し掛け、手番が封じる。2日目の20日は午前9時に再開し、夜に決着の見通し。(樋口薫)
◇ ◇
対局の最新情報は王位戦中継サイトでも紹介します。
小学生ブラスバンドの演奏に聴き入る藤井聡太王位(右)と永瀬拓矢九段(右から2人目)=福岡県宗像市の宗像ユリックスで(樋口薫撮影)
【関連記事】"藤井聡太王位が決め手にしたのは「基本の手筋」…王位戦第3局の快勝劇 バン記者樋口薫のポイント解説
【関連記事】"藤井聡太王位、無傷の3連勝で6連覇に王手 永瀬拓矢九段を追い込んだ「秀逸で自然な対応」 王位戦第3局
【関連記事】"俳優のん「かっこよすぎて、ぞくっとした」 将棋の福間香奈女王に熱いまなざし 「一手を思考している姿が…」