潔い男! マルケス弟、ランキング2位争うライバルの不調喜ばず「ペッコの事は残念。MotoGPには以前の彼が必要」

 MotoGPで2度の王者フランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)が今季は未だに苦戦していることを、ライバルのアレックス・マルケス(グレシーニ)は残念がっている。

 2025年シーズンは先日のオーストリアGPで後半戦がスタート。前半戦同様にマルク・マルケス(ドゥカティ)が圧倒する中、チームメイトのバニャイヤは苦戦が続いている。

 バニャイヤは予選までは好調だったものの、スプリントレースでは問題が発生しリタイア。そして決勝はトラブルこそなかったが、ペースが上がらず8位に終わった。

 この状況は、オーストリアGPを10位で終えたアレックス・マルケスにとってはラッキーだと言える。ペナルティで後退を強いられたレースだったときに、ランキング2位を争っている相手が不調だったからだ。

 しかしアレックス・マルケスとしては、バニャイヤがこうして苦戦したままの状況を残念に感じているようだ。レース後、アレックス・マルケスは次のように語った。

「ペナルティがあったけど、今週末はペッコとのギャップを大きく縮められることもなかった。ロングラップペナルティはこのコースだとかなり長いんだけど、失ったモノは少なかった。これはとてもポジティブなことだ」

Francesco Bagnaia, Ducati Team

「彼が苦戦しているのは残念だけどね。スプリントではリタイアを強いられて、そして決勝は上手くいかなかった。僕らにはチャンピオンシップ自体やその他様々な面で、以前のペッコ(バニャイヤの愛称)が必要なんだ」

「だけど彼は良い週末にできたなら、昨年11勝をあげた昨年のレベルにまでステップできるはずだ」

 そしてアレックス・マルケスは、兄であるマルク・マルケスとチームメイトになることの難しさは理解できるとも語った。

「そうだと思う。ただ個人的には、この方程式は少し複雑だと思うし、悪く聞こえなければいいんだけど、マルクは特にそうだ」

「同じバイクでこれほどの差をつけるチームメイトがいれば、自分自身を疑い、精神的に塞がれてしまうことがある。これはペッコだけじゃなくて、ドゥカティのライダー全員に当てはまることだ。彼がやることで0.2~0.3秒も速くなる部分があって、それをどうやって実現しているのか分からないんだからね」

「いずれにしても、ペッコはとても知的な男だ。状況を必ず分析して、素晴らしい週末を迎えれば、本来のレベルに戻るはずだ。彼は本来のレベルを失ったわけではなく、グランプリ全体で全てをかみ合わせる必要があるだけだ」

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