「あっという間」の一年を経て 吉田優利のターゲットはQTからエリートフィールドに変わった

今年のターゲットはアジアシリーズ出場
◇女子メジャー最終戦◇AIG女子オープン(全英女子) 事前(30日)◇ロイヤルポースコール(ウェールズ)◇6580yd(パー72)
昨年8月初旬の「ポートランドクラシック」で、吉田優利は正念場を迎えていた。年間ポイントランキングは121位。この一戦で上位に入らなければ翌年のシードを失う状況の中、決勝進出を逃してポイントを加算できなかった。「去年は、この時期前からQT(予選会)に行くだろうと思っていたけど。今は、そこまでゴルフ自体は悪くない」。1年が経ち、ポイントランクは69位で2年ぶりに「全英女子オープン」の舞台に立っている。

最後のメジャーも普段と変わらず
「あっという間な1年」と、コツコツと階段を上がってきたこの期間を振り返る。昨年末のQTファイナルステージ7位で今季出場権を獲得し、スポット参戦した3月の国内ツアー「Vポイント×SMBCレディス」の優勝で弾みをつけると、4月「シェブロン選手権」までの米5試合を予選落ちなしで戦った。ここまで14試合を終えて、予選落ちは3試合だけ。21位で終えた3週前のメジャー「エビアン選手権」では、3日目を終えて首位に2打差と優勝が見える位置で戦った。

背丈ほどのアゴがあるポットバンカー
ポイントランクは、来季シード獲得圏内の80位以内をキープ。シーズン終盤に差し掛かり、今年のターゲットは10月「ビュイックLPGA上海」(9~12日/中国・上海旗忠GC)から始まるアジアシリーズ出場だ。
同大会から11月「TOTOジャパンクラシック」(6~9日/志賀・瀬田GC北コース)までの4試合は例年、出場者がポイントランク上位者ら80人前後に限られる。「アジアが決まるまで数試合なので、1試合でも多く4日間戦って、上に行けたらと思います」と話した。

海から吹く風との戦い
ポイント加算に向けてもメジャーは大事な一戦になるが、「もちろん頑張りたい気持ちはあるけど、どの試合も同じ準備をして、頑張れるようにしたい」とフラットな気持ちで開幕準備を進めている。「全英女子オープン」には2023年以来2度目の出場。初出場だった前回は4日間を戦い切って30位で終えた。「ゴルフ自体は悪くないので、あとはどれだけ上に行けるか」と、昨年より自信を増して大一番に臨む。(ウェールズ・ポースコール/谷口愛純)