F1公式セッションデビューでの大クラッシュを乗り越えろ! メルセデス、アントネッリに”自信”を取り戻す策を施行中「自分の才能を信じろと言っている」
今季メルセデスからF1デビューを果たしたアンドレア・キミ・アントネッリ。カナダGPでは3位に入るなどしたものの、夏休み前直近の8戦中6戦でノーポイントと苦しんでいる。
メルセデスのテクニカルディレクターであるジェームス・アリソンは、このアントネッリについて、2024年イタリアGPのFP1でF1公式セッション初走行を経験した際に起こしたクラッシュを乗り越えるよう、チームとして働きかけを行なっているという。
このクラッシュはアントネッリにとって、ウィークエンドへの取り組み方を変えるきっかけとなり、以後は「ある程度の慎重さ」を身につけたという。
「この件については、チーム内部でも少し話をしている。しかしそれは、事実よりも噂話に近いことかもしれない」
アリソンはF1公式サイトのインタビューでそう明かした。
「しかしモンツァでのクラッシュによって、彼は週末に向けてある程度の慎重さを持つようになったのではないかと思う」
当時アントネッリは、「チームとジョージに迷惑をかけてしまい、本当に申し訳ない」と語り、さらに次のように続けた。
「ただ自分のミスで、コンディションに対して少しプッシュしすぎてしまった。もっと段階的に走行を組み立てるべきだった」
「でもこれは、間違いなく次に向けた教訓だ。それでも、このチャンスを与えてくれたチームには本当に感謝している」
アリソンはアントネッリが昨年イタリアGPでクラッシュする前までに持っていたような自信を取り戻す必要があると付け加えた。
「我々は彼に、自分の才能を信じるように促してきた。『自分が思っている以上に、その才能に頼ることができるんだよ』と。そうする自信がついたことで、週末を通じてより早く自分のペースを取り戻している」
なおモンツァでのクラッシュは、セッション開始から10分ほどが経過したタイミングで起きた。その時の衝撃が52Gであったと計測されており、ジョージ・ラッセルのW15に大きなダメージを与えた。しかしながらチームがアントネッリに対して持つ興味に影響を及ぼすことはなく、彼はルイス・ハミルトンの後任として、2025年にデビューすることになった。
「ジョージはほとんどミスを犯していない」
そうアリソンは語った。
「彼は予選でも素晴らしい走りを見せてくれている。彼が扱うことができるマシンを与えることができれば、期待していた通りの走りを見せてくれるんだ。本当に素晴らしいことだ」
「キミにとっては、これは明らかに高い目標設定になっている。彼が今季、シーズンが進むにつれてジョージに迫ることができているのは、本当に嬉しいことだ。彼は経験を積むにつれて、少しずつ速くなっていると言えるかもしれない」
「でもジョージは、非常に高い目標を設定している。ジョージのように速いドライバーを目標にできるのは、キミにとって素晴らしい修行になるだろう」
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