「27歳、涙は見せられない」 河本結は“リベンジ”果たせず隠れて泣いた

今週も悔しさが残った

◇国内女子◇アース・モンダミンカップ 最終日(29日)◇カメリアヒルズCC(千葉)◇6688yd(パー72)◇晴れ(観客2521人)

最終18番(パー5)は2.5mのパーパットを「気持ちで」ねじ込み、ガッツポーズで締めくくった。応援してくれたファンのためにも、河本結は絶対にボギーで終わりたくなかった。「あれをボギーで終えると皆さんに申し訳ない。…本当に、ヘタです。実力不足」とふがいなさに涙が出た。

「いやーもう、めった打ちにされました」。予選落ちだった前週の海外メジャー「全米女子プロ」の悔しさを圧勝で消し去りたかったが、4日間を終えて残ったのはまた悔しさだ。優勝を逃したことよりも、思うようなゴルフが出来なかったことが歯がゆい。

体力不足、情けない

通算10アンダー首位から出た最終日は、序盤からショットに苦戦して3番でボギーが先行。5番で首位から陥落すると、そこから再びトップに立つことはなかった。「体力不足。上体が起き上がってしまって」と思うようなスイングができずにこの日のフェアウェイキープ率は42.85%(6/14)。ラフからチャンスに付けられず、パーオン率も4日間で最低の38.88%(7/18)だった。

やっとチャンスについても、パッティングで流れをつかめない。1オンに成功した2番は、ファーストパットでチャンスに寄せたが、バーディパットはカップをかすめて入らず。4番(パー3)もカラーからのバーディトライがカップに蹴られてしゃがみ込んだ。9番(パー3)は3m弱のパーパットがカップのふちを回った。流れに乗れない前半を終えて、バックナインに入ったときには首位と3打差がついていた。

ファンの声援にガッツポーズで応えた

2バーディ、3ボギー「73」で回って、通算9アンダー3位。目標としていた通算20アンダーからは遠い。ホールアウト直後にガマンしたはずの涙は、ファンからの「お疲れ様」の声でこらえきれず、スコアチェックの建物の中で隠れて泣いた。「(8月26日に)27歳、涙は見せられないなって」と笑ったが、2週連続で溜まった悔しさは簡単には整理できない。

次週こそ、カッコいい姿をファンに見せたい

「でも、そんなに悲観せずに。いつでも優勝できるように、いつも上位にいるのが強い選手」と今季6度目のトップ10には納得したい。「しっかり調整して、休んで。ちょっとずつでも成長して終わりたい」と、次週「資生堂・JAL レディスオープン」(神奈川・戸塚CC西C)に向けて切り替えた。(千葉県袖ケ浦市/谷口愛純)