「ザ・準備不足」河本力は悔やまれる体調不良で全米オープン2年連続予選落ちへ

河本力は2年連続の全米オープンで初の予選通過はならなかった
◇メジャー第3戦◇全米オープン 2日目(13日)◇オークモントCC(ペンシルベニア州)◇7372yd(パー70)
前半9番、河本力に痛恨のプレーが出た。難度2番目のタフなホールで作った1m強のチャンスから、まさかの3パットボギー。8番(パー3)でティショットを大きく左に曲げてダブルボギーを喫した直後のホールだった。完璧な2打をつないだバウンスバックの絶好機だっただけに「ちょっと、がっついちゃって。“タラレバ”ですけど…」。それまでのプレーの流れからも、決めきっていればとの悔しさが募る。

前半で2連続バーディも決めたが…
チャーチピュー(教会のイス)と呼ばれるコースの象徴的なバンカーに打ち込んだ前半3番でボギーが先行したものの、5番からいずれもミドルパットを決めきって2連続バーディ。ティショットを右サイドのバンカーに入れて2打目を出すだけになった7番も、3m強のパーパットをねじ込んだ。8番のダブルボギーにも気落ちしなかっただけに、チャンスから一転してスコアを落としたプレーが痛かった。

開幕前の体調不良が悔やまれる
「74」で通算12オーバー。2年連続の「全米オープン」で初の予選通過はならなかった。悔やまれるポイントはこの日の9番以上に初日の「78」であり、もっと言えば開幕前の段階にある。日本からの連戦で臨むにあたって体調を崩し、練習ラウンドをセーブせざるを得なかった。特にイン9ホールはぶっつけ本番に近い形になり、10番スタートの初日は前半でハーフ「41」をたたいた。「ザ・準備不足みたいな感じでした」と受け止める。
磨いてきたアイアンショットの縦距離の管理の部分で成長は感じた。「いいショットを打てれば、いいところにいて、チャンスを作れた」。上がったスキルをしっかりと発揮して結果につなげるため、長距離移動や環境の変化に対する体調管理をいっそう徹底する。

ショット面で成長を感じる部分は大きかった
7月「全英オープン」(北アイルランド・ロイヤルポートラッシュGC)の切符を得ており、本場のリンクスへの対応とともに大事なテーマになってきそう。「いい準備をして、いいゴルフをする」というシンプルな目標達成が簡単でないことは、この2年のメジャーの舞台で実感したことだ。
いったん帰国して国内ツアー「ジャパンプレーヤーズチャンピオンシップ」(栃木・西那須野CC)を挟み、次なる大舞台へ向かう。(ペンシルベニア州オークモント/亀山泰宏)