憧れ西村優菜との対面に「ヤバイ、ヤバイ!」 池羽陽向の夢はメジャーで叶った

池羽陽向(左)は憧れの西村優菜と記念撮影。まさか全米女子オープンで会えるなんて!

◇女子メジャー第2戦◇全米女子オープン presented by アライ 事前情報(28日)◇エリンヒルズ(ウィスコンシン州)◇6829yd(パー72)

「ちょっとだけ、待ってください!」。練習場で取材を受けていた池羽陽向(いけば・ひなた)の視線が、数メートル先にくぎ付けになった。歩いてきたのは米ツアーメンバーの西村優菜。ずっと憧れていた存在との対面が、「全米女子オープン」の会場で叶った。

日本でプロテスト合格を目指す22歳は、4月の日本地区最終予選会を突破して本戦に出場。念願の海外メジャー出場を決めて涙を流したが、うれしいニュースは後からもうひとつ届いた。ミネソタ州の予選会で補欠1番手にいた西村が、開幕前週に繰り上がりで出場が決定。ニュースで知って、「ヤバイ、ヤバイ!」とますます渡米が待ちきれなくなった。

昨年はオーストラリアツアーを回った経験も

自身が152cmで西村が150cmと同じ小柄な体格だが、西村は日本で6勝をあげ、米ツアーでシード選手として戦う姿に憧れている。「映像を見て、スイングのイメージもしていました」と、西村が日本を主戦場にしていたときは、プレーを見るためギャラリーとして会場に行ったこともある。2022年には「ヨネックスレディス」に予選会から出場を決めたが、そのとき西村は全米女子オープン出場を決めて不在。「せっかく出られたのに、会えないな…」と肩を落としたが、3年後に海外メジャーで会えるなんて想像もしていなかった。

本当は練習ラウンドも一緒に回ってみたかったが、「そんな、緊張して…」と遠慮する気持ちが勝って今回は見送った。練習場で思い切って声をかけて、一緒に写真を撮ってもらうと「もう、本当にうれしいです」とちょっと涙ぐむ。深呼吸をしてはやる気持ちを落ち着けると、取材に戻って「まずは予選通過をしないと始まらないですね」と表情を引き締めた。

目指せ世界ランク400位以内!

6月の最終金曜までに世界ランクで400位以内に入れば、プロテストの1次が免除される。現在566位からポイントを稼いで順位を上げるため、まず4日間戦うことが第一目標だ。加えて、週末の組み合わせは成績順で決まる。「入れると、いいな」。憧れの西村と上位でプレー出来たら最高だ。(ウィスコンシン州エリン/谷口愛純)

岩井明愛(左)、岩井千怜(右)ととも記念撮影。3人は同世代で同じヨネックスユーザー