菊川怜が語る桜蔭中高時代 学校でも塾でも“勉強で心がけていた”こととは?
3年間の塾通いを経て、難関私立中高一貫校・桜蔭中学校高等学校に入学した菊川怜さん。伸び伸びとした雰囲気のなか、自分らしく、かけがいのない青春生活を送ることができたといいます。中高時代の思い出などを振り返っていただきました。
■桜蔭中学に入学後はおふざけ全開!?
桜蔭中学に入学した当時、まず思ったのは、みんな考え方がしっかりしていて、大人だなあということ。授業も真面目に聞くし、宿題もちゃんとやってくるタイプの子が多かったですね。
一方で私は受験勉強の解放感もあったのか、精神年齢が低かったためか、授業は真面目に聞かないし、仲の良い友達と騒いでいることが多かったと思います。
先生にもよく注意されていましたが、一方で温かい目で見てくれているという信頼感もありました。
あとは個性的なクラスメイトがたくさんいて、刺激となりました。例えば、哲学好きなクラスメイトY子ちゃん。休み時間は「今私の世界だから話しかけないで」と、『ソフィーの世界 哲学者からの不思議な手紙』を読むことに没頭しているんです。彼女は優秀でみんなの人気者でした。
そういう自分とは違うタイプの人とも、共に尊重し合う雰囲気がある点でも良い学校だったと思います。
■中1~高3まで2つの塾に通っていた
中学入学後も、塾には通っていました。しかも2カ所。ひとつは東大受験に特化した塾で、英語と数学を受講し、もうひとつは理系科目を教えることに特化した塾で数学、物理、化学を受講していました。後者は受験のための勉強というより、大学で学ぶような数学の問題を解くのですが、理数科目の学問としての面白さに気づかせてくれる授業が多く、本当に楽しかったです。
学校では、定期テストで「理数科目は完璧に理解したい」という気持ちがあったので、試験前には真剣に勉強していました。一方で、社会など嫌いな暗記科目は手を抜いていて、試験直前にバーッと詰め込むだけだったので、できる教科とできない教科で成績には相当ムラがありましたね。
私自身が学校でも塾でも勉強について心がけていたのは、テストの点数とか、問題の〇×だけを気にするのではなく、授業でも試験問題でも疑問に思ったこと、分からないことがあったら必ず先生に質問して、解消しておくということです。これは中学受験のときから変わらずで、そのおかげで理系科目に限っては学校でも塾でも常にトップクラスでいられたのだと思います。理系科目に限っては(笑)。
■高校時代、あこがれていた俳優は……
それにしても中高校時代は楽しかったですよ。友達と学校でドッジボールをしたり、学校帰りにジェラートを食べたり、休みの日には遊園地やプールに出かけたり。こんなに思い切り楽しめるのは今しかない、って何となく分かっていたのかな。ギューギューに遊びの予定を詰め込んで、友達とふざけ合って、ゲラゲラ笑っていましたね。
またその頃テレビでドラマ『高校教師』(1993年)が放送されていて、真田広之さんのファンになり、定期入れに真田さんの雑誌の切り抜きを入れていました。
あとは、トム・クルーズ、レオナルド・ディカプリオ、ブラッド・ピットが好きで、映画雑誌『ロードショー』『スクリーン』『ムービー・スター』はセットで毎月買っていました。長期休みには雑誌でオススメされている洋画のビデオをレンタルしてきて、何本も見ました。
そのときは映画を見て楽しいと感じるだけで、まさか自分が将来演技をする側の仕事につくとは夢にも思ってもいませんでした。CG制作についての記事を読んで、映画をつくる現場で働くのもいいかな、なんて興味を持ったことはありましたけれど。
そう考えると将来どうなるかなんて、中高生の段階では全然分からないですよね。今の自分が当時の自分に会いに行って自己紹介したら、すごくびっくりすると思います(笑)。
(取材・文/阿部桃子)
〇菊川怜/1978年埼玉県出身。俳優、タレント。東京大学工学部建築学科卒。大学在学中にモデルとしてデビュー。数多くのドラマ、映画、CMに出演する一方、情報番組やクイズ番組などでも活躍。2017年に結婚し、19年に長男、20年に次男、21年に長女を出産。2024年11月に離婚を発表。今秋10月17日に菊川怜さん主演映画「種まく旅人 醪のささやき」が公開予定。