フェルスタッペン、ホーナー解任は「将来の決断に全く影響ない」
レッドブルは先日、長年チーム代表を務めてきたクリスチャン・ホーナーを解任した。今後の去就が注目されている同チームのマックス・フェルスタッペンは、これが決断に影響することはないだろうと語った。
ホーナー前代表は20年間にわたりチームを率い、8度のドライバーズタイトルと6度のコンストラクターズタイトルをもたらしてきたが、イギリスGP直後にチーム代表およびCEOの職を解かれた。
この急転直下のホーナー解任は、チームのエースドライバーであるフェルスタッペンの去就が注目されている中で起こった。フェルスタッペンは2028年の契約満了を待たず、成績不振からくる離脱条項を行使するのではないかと言われており、特にここ数週間はメルセデス移籍の可能性が取り沙汰されてきた。
ホーナー前代表は、フェルスタッペンの父親(ヨス・フェルスタッペン)との不和があった人物でもある。そのホーナーが解任されたことは、フェルスタッペン引き止めの一手だと考える向きもあった。
しかしフェルスタッペンはホーナーが解任されたことは、将来に対する決断には全く影響しないだろうと語っている。
「いや、関係ないよ。人と意見が合わないことはあるし、それは自然なことだ。常に皆が同じ意見なら、それは逆に問題だろう。異なる意見は必要だ」
ホーナーの解任後、初のレースとなっているベルギーGPでフェルスタッペンはそう語った。
「将来の決断には全く影響しないと思う。重要なのは、マシンを改善し、できる限り速くすることだ。過去1年半は僕らが望むレベルではなかった。今年は少しでも競争力を取り戻そうとしているけど、2026年の新レギュレーションも当然考えなくちゃいけない」
「発表の半日前に株主から知らされた。彼らとは良好な関係にあるし、チーム内の何人かには前もって伝えるのは自然なことだ。電話一本で終わったわけではなく、その後に会話もあったけど、詳細を話すつもりはない」
「株主と経営陣は変化を望んでいた。結局のところ彼らがチームを運営していて、僕はドライバーなんだ。だから彼らが何を決めたとしても、彼らの自由だ。基本的にはそういうことだ」

Max Verstappen, Red Bull Racing, Christian Horner, Red Bull Racing
「レッドブルの20年間の歴史を振り返れば、多くの素晴らしい年と成果を残してきた。もちろん、すべてが順調な年ではなくて、この1年半は理想通りにはいっていなかった。だから、チームを新たな方向に進めるという判断を経営陣が下したのだろう。そしていずれにしてもそれを受け入れて、前を向いていくんだ」
「チームが前進していくことにワクワクしている。それが僕らのすべきことなんだ。過去を振り返るのに、意味はない。でも同時にこの20年間には感謝することもある。僕とクリスチャンの関係がそうだ。そこに変わりはないよ。もちろん彼は今ここにはいないけど、彼は今も僕にとって第二の家族だ」
そしてレッドブルの新代表となったローレン・メキーズについてどう受け止めているのか、そして驚いたかと尋ねられると、フェルスタッペンは次のように語った。
「もちろん、彼とは既に何度かミーティングをしている。まだ2週間も経っていなくて、コースにもでていないから突如にして全てが変わったとか良くなったとかは言えない。でも僕らはより良くなろうと努力しているし、それは良いだろう」
「彼はまずとてもいい人で、かつとても賢い人だと思う。F1パドックの様々な場所を経験してきていて、それが助けになると思う。彼は信じられないほどモチベーションが高いし、僕はそれが良いと思う。燃えているのが分かると思うよ」
なおメディア側からはフェルスタッペンの将来についてより明確な答えを得ようと質問が飛んだが、彼はレッドブルで幸せだと主張した。
では、来シーズン他のチームで走る可能性は本当にあるのだろうか?
「明日、目が覚めない可能性だってある。そうなれば、走るどころじゃない」
フェルスタッペンはそう反論した。
「人生は予測不可能だ。でも基本的に僕は今の場所に満足しているし、新しい契約を結んだ時の目標通り、キャリアを終えるまでここでドライブできればと思っている」
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