【二十四節気の薬膳カレー】秋の乾燥や不調に備える「白露」のカレー
肺の機能を高めて、秋の乾燥や病気に備えましょう
昔から「季節の変わり目は体調を崩しやすい」と言われますが、猛暑に豪雨と天候が不安定な近年は、からだの不調を感じている人が多いのではないでしょうか。
そんな人におすすめしたいのが、食べてからだを整える食養生「二十四節気スパイスカレー」。二十四節気(にじゅうしせっき)とは、春夏秋冬をさらに6つに分けて、1年を二十四等分した季節のこと。料理研究家のヤミーさんと漢方養生指導士・石井りかさんが、薬膳漢方の知識をもとに研究した季節のカレーを提案してくれます。
使うのは市販のカレー粉や身近な食材がほとんど。手軽に作れる薬膳カレーで、おいしく体をいたわる食養生を始めませんか?
※本記事はヤミー、石井りか著の書籍『季節の食材とスパイスでからだを整える 二十四節気スパイスカレー』から一部抜粋・編集しました。
二十四節気名:白露(はくろ/9月7日頃~)
白露は草木に落ちた露が白く輝いて見える時期といわれています。季節の変わり目で、次第に秋を感じる日が増えてきます。秋をつかさどる臓器の『肺』には外から侵入してくる病気の原因から、からだを守ってくれるバリアのような機能があると考えられています。その肺は乾燥が苦手で潤いを好みます。肺の機能を高めて、秋の乾燥や病気に備えましょう。
オクラとれんこんのラッサム風スープカレー (所要時間:20分)
ラッサムは南インドの酸っぱくてスパイシーなスープを具沢山に!梅干しで手軽につくれるレシピにしています。
梅干しで手軽につくれるレシピにしています
材料(2人分)
れんこん…100g
オクラ…5本
トマト…1個
しょうが(せん切り)…1かけ分
たまねぎ(みじん切り)…1/8個分
にんにく(みじん切り)…1かけ分
水…2 カップ
パクチー(ざく切り)…1/4カップ分
梅干し(刻んだもの)…小さじ1
A塩…小さじ1/2
カレー粉…小さじ2
こしょう…小さじ1/2
油…大さじ1
マスタードシード…小さじ1/2
※肺を温め、気をめぐらせる効果があるとされています。スーパーではあまり見かけませんが、カレー作りには欠かせないスパイスです
つくりかた
1.れんこんは皮をむかずに小さめの乱切りにし、オクラはガクをむいて斜め半分に切る。トマトはざく切りにする。
2.鍋に分量の水とれんこんを入れて中火にかけ、やわらかくなるまで10分煮る。トマト、しょうが、パクチー(飾り用に少し残す)、梅干し、Aを加える。ひと煮立ちしたら、オクラを加えて火が通るまで煮る。
3.フライパンに油を入れて中火にかけ、軽く温まったら、マスタードシード、たまねぎ、にんにくを入れ、たまねぎがきつね色になったら2の鍋に加える。火を止めて器に盛りつけてパクチーを飾る。
えびと厚揚げのドライカレー (所要時間:20分)
えびと厚揚げの炒め物のようなドライカレー。1品でおかずになりますが、ラッサムと一緒にごはんにかけてどうぞ!
えびと厚揚げの炒め物のようなドライカレー
材料(2人分)
エビ(殻つき)…6尾
厚揚げ…1/2 枚
たまねぎ(みじん切り)…1/4個分
にんにく(すりおろし)…小さじ2
しょうが(すりおろし)…小さじ1
油…大さじ1
マスタードシード…小さじ1/2
赤唐辛子…1本
カレー粉…小さじ2
塩…小さじ1/2
水…大さじ3
はちみつ…小さじ1
つくりかた
1.エビは尾を残して殻をむき、背に切れ目を入れて背わたをとる。厚揚げはひと口大に切る。
2.フライパンに油を入れて中火にかける。軽く温まったらマスタードシードを加えて、パチパチ音がしてきたら赤唐辛子も加えてフタをし、音がしなくなるまで弱火で加熱する。
3.2にたまねぎを入れて中火で炒め、少し色づいてきたら、にんにく、しょうがを加えて炒め合わせ、カレー粉、塩を加えて炒める。
4.3に1のエビを加えて色が変わるまで炒め、厚揚げを炒め合わせる。分量の水をまわし入れ、フタをして弱火で5分ほど、味がなじむまで蒸し煮にする。
YUMMY’S COMMENT
夏の食材カラーである赤いカレーに、秋の白い食材を加え、まだまだ残る暑さ疲れと秋の潤いを意識した組み合わせにしました。サラッとしたスープカレーと炒め物のようなドライカレーのコントラストもお気に入りのメニューです!
■このレシピを参考にするときは
・小さじ1は5ml、大さじ1は15ml、1カップは200ml、1合は180mlです。
・「 つくりかた」の加熱時間、火加減、調理時間は目安です。
・「油」は、こめ油を使用しています。お好みの油をお使いください。
・「赤唐辛子」=乾燥赤唐辛子のことです。
・こしょうは、黒こしょう(粉状タイプ)のことです。
著=ヤミー、石井りか/『季節の食材とスパイスでからだを整える 二十四節気スパイスカレー』