100万人を突破したロシア軍の死傷者数:戦死者数も10万人あまりの可能性
ロシア軍の死傷者が100万人を突破

ウクライナ軍参謀本部が今年6月に公表したデータによれば、ウクライナの戦場におけるロシア軍の死傷者は100万人を突破したという。
英国防省も同様の見解

さらに、英国防省もロシア軍はおよそ100万人の死傷者をだしているという推計を発表。ウクライナ側のデータと一致した。
The Daily Digest をフォローして世界のニュースをいつも手元に
ロシア軍にとっては由々しき事態

死傷者が100万人に達したというのはロシア軍にとって由々しき事態だが、さらに深刻なのは今年に入ってから発生した死傷者が大きな割合を占めていることだ。
増加し続ける死傷者数

実際、ウクライナ軍参謀本部のデータによれば、ロシア軍は今年1月から6月12日にかけて、およそ20万人の死傷者を出したとされている。
1日平均1,200人が死傷

また、同参謀本部はロシア軍における死傷者数を1日あたり平均1,250人に上ると発表。一方、英国防省はロシア軍が開戦以来、25万人あまりの戦死者を出したものと見ている。
第二次世界大戦以降では最悪

なお、第二次世界大戦以降の紛争に限って言えば、ロシア軍が出した戦死者・行方不明者の数はウクライナ侵攻が最大となっている。
わずか2ヵ月で新たな水準に

しかも、死傷者100万人の大台を突破してからわずか2ヵ月後、英国防省はロシア軍の損害が新たな水準に達したと明かした。
死傷者数が5万人増加

同国防省は8月5日、ロシア軍が開戦以降に出した死傷者数は105万人に上ると発表したのだ。
1日平均の死傷者数は減少傾向

死傷者105万人のうち、少なくとも26万人は今年に入って発生したとされている。ただし、1日当たりの死傷者は減少傾向にある。実際、今年6月は1日平均1,072人となっており、今年4月以降では最低だ。
データは正しいのか?

とはいえ、ロシア軍の死傷者数については不透明な点も多く、実際の損害をさらに大きく見積もる向きもある。
ルビオ米国務長官の発言

たとえば、米国のマルコ・ルビオ国務長官は7月10日に、ロシアは今年に入って10万人の戦死者を出したと発言。
NATOのルッテ事務総長も同調

さらに、NATOのマーク・ルッテ事務総長もホワイトハウスでトランプ米大統領と会談した際に、同じく戦死者10万人という数字に言及した。ウクライナ支援プラットフォーム「United24」が伝えている。
正確な戦死者数は不明

ウクライナ侵攻の中で命を落としたロシア兵の正確な数は不明だ。しかし、ロシア独立系メディアがオープンソースのデータから導き出した数字は驚くべきものだった。
戦死者12万人あまり?

ロシア独立系メディア「メディアゾナ」およびBBCロシアは今年7月31日の時点で、戦死者12万1,507人分の名前を確認したというのだ。
「大義のため」なら仕方ない?

一方、プーチン大統領は8月1日、ロシア国営メディア「Smotrim」によるインタビューの中で、自国の戦死者らについて「大義のために」命を落としたと発言した。
「無駄な損失などというものはない」

同大統領はさらに、「今、兵士らが進軍できているのは彼ら(戦死者たち)のお陰だ(中略)つまり、無駄な損失などというものはないのだ」と述べたそうだ。「United24」が伝えている。
The Daily Digest をフォローして世界のニュースをいつも手元に