ウクライナ軍のドローンがロシア兵員輸送船を攻撃、炎上させる
兵員輸送船を攻撃する動画を公開

ウクライナが6月24日に、ロシアの兵員輸送船をドローンを使って攻撃している様子を収めた動画を公開した。大きな戦果であるだけでなく、数ヶ月ぶりにドローン「バイラクタルTB2」が攻撃に利用されていたことも注目されている。
海上で行われたドローン攻撃

今年6月24日、ロシアの兵員輸送船がドローンの攻撃を受ける様子を収めた動画が、ウクライナにより公開された。ウクライナ軍にとって大きな戦果が挙げられたほか、数ヶ月ぶりにドローン「バイラクタルTB2」が攻撃に利用されたことにも注目が集まった。
動画をSNSに投稿

問題の動画はドローンから撮影されており、ウクライナ海軍司令官のオレクシー・ネイツパパ中将がSNSを通じて公開した。投稿では攻撃に関する詳細にも触れられており、それによると、攻撃対象となったロシアの輸送船は、ヘルソン州の海岸付近を航行中に発見されたという。
画像:Telegram @ukrainian_nav
作戦は成功

ネイツパパ中将は動画とともに、「立派に作戦を遂行した我らが海軍に感謝しよう。共に勝利を!」とも投稿している。『The New Voice of Ukraine』が翻訳して伝えている。
画像:Telegram @ukrainian_nav
発見後すぐに攻撃目標に

ロシアの輸送船は発見後すぐに攻撃目標とされ、攻撃を受けて炎上。破壊に至った正確なタイミングについては投稿では触れられなかったが、乗船していた兵士の多くは死傷したと考えられる。
画像:Telegram @ukrainian_nav
具体的な死傷者数は不明

ウクライナ軍のウェブサイトによると、死傷者数の具体的な数は不明だという。ただ、軍事メディア「Militarnyi」によると、攻撃目標となったロシアの船は特定可能だったとされる。
画像:Telegram @ukrainian_nav
攻撃したのは「バイラクタルTB2」

攻撃された船はロシア黒海艦隊に所属しており、兵員を輸送していたことがわかっている。輸送されている兵員がただちに作戦を実行する目的で移動していたかは不明だが、「Militarnyi」いわく、攻撃はドローン「バイラクタルTB2」によって行われたという。
画像:Telegram @ukrainian_nav
侵攻初期にとくに活躍

「バイラクタルTB2」はロシアによる侵攻初期から、ウクライナ側の重要な兵器として長らく活用されてきた。「Naval News」は同機をウクライナによる抵抗の象徴とすら述べており、特に最初の1年間において非常に効果的だったとしている。
「モスクワ」撃沈後、活動の自由度が上がる

ロシア黒海艦隊旗艦「モスクワ」撃沈に成功して以降、バイラクタルTB2は黒海周辺でかなり自由に活動できるようになり、ロシアの艦船や沿岸拠点を攻撃していた。
やがて活動が減少

だが、黒海周辺におけるウクライナ側バイラクタルTB2の活動は徐々に減少、戦闘記録が公開されることもなくなっていった。ネイツパパ中将が公開した動画は実に数ヶ月ぶりのものだ。
過去の兵器ではない

「Naval News」も指摘するように、今回公開された動画は「TB2がいまもなお活動中であり、ロシア軍が隙を見せた時にはいつでも襲いかかる用意ができている」と示す証拠となるだろう。また、同メディアは、この動画は今回の侵攻においてドローンを用いた戦術が日々進化していることを思い出させるとも述べている。
数ヶ月ぶりの活躍

「Defense Express」もこの動画に言及。「TB2が利用されていることが数ヶ月ぶりに公的に示された」とし、ウクライナ政府のドローン戦略においてTB2が「常に重要であり続けている」ことを物語っている、とも指摘している。
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