山本由伸 初回に19イニングぶりの失点許す 4月初の自責点→3イニング連続の先頭四球にマウンドでイラだち隠せず MLB移籍後ワースト4四球

ドジャース・山本由伸

 「ドジャース-パイレーツ」(25日、ロサンゼルス)

 ドジャースの山本由伸投手が先発マウンドに上がり、初回に19イニングぶりの失点を喫した。最終的に5回3失点、自責点1で降板。4勝目はならなかった。

 変化球の制球が定まらず、いきなり先頭のクルーズを2試合ぶりの四球で歩かせた山本。直後に二盗を決められて得点圏に走者を背負った。レイノルズはツーシームで左飛に仕留めると、ベテランのマカッチェンはスプリットで空振り三振に斬った。4番・バルデスには変化球主体の組み立てでカウントを整えたが、追い込んでからのスプリットが落ちず二遊間を破られた。二塁走者のクルーズが生還し、先制を許した。

 さらに次打者は四球で歩かせ、再び得点圏に走者を背負う展開となり、プライアー投手コーチがマウンドに。それでも高めの直球で空振り三振に仕留め、最少失点で切り抜けたが、32球を要した。

 二回も先頭打者を四球で歩かせ、カイナファレファの安打で無死一、二塁のピンチを招いた。それでも後続に決定打を許さなかった。三回も三度、先頭打者へ四球を与えメジャー移籍後ワーストの4四球。マウンドでイラ立ち隠せず、天をあおいだ。それでも気持ちを切り替え、後続を併殺に仕留めるなどしっかりと立て直した。

 四回はきっちりと先頭を打ち取り、次打者も一ゴロに。明らかにテンポをあげてきた中、カイナファレファをカーブで空振り三振に斬って初めて三者凡退のイニングを作った。

 しかし五回、先頭を三ゴロに打ち取ったかに思われたが、マンシーが一塁へ痛恨の悪送球。次打者に右前適時打を浴び、2点目を失った。なおも2死一、三塁から中前適時打を浴び、マウンドで天を仰いだ山本。粘りながらも悔しさが募る結果になった。この回限りで降板となり、防御率は1・06。ナ・リーグトップの座はキープした。

 山本は4月に登板した3試合で自責点ゼロ。4日・フィリーズ戦の初回に失点して以降、試合前まで18回連続無失点を記録していた。前回登板では最強右腕の呼び声高いレンジャーズ・デグロムとの投げ合いを制し、3勝目を手にしていた。