「おとり捜査官」として活躍した猫 その短くも華やかな人生を振り返る 米国

「おとり捜査官」として活躍した猫 その短くも華やかな人生を振り返る 米国

検事補の飼い猫になり、おとり捜査に協力

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猫のFredは、 2006年にブルックリン地方検事局のために、偽獣医師の逮捕に協力した覆面捜査員です。

Fredは2005年春、ニューヨーク州ブルックリンで生まれ、病気で弱っていたところをニューヨーク市動物保護管理局に保護されました。その後「里親プログラム」の一環として、地方検事補だったCarol Moranさんに引き取られ、その後、手厚く看護されて、健康を取り戻しました。

Fredが有名になったのは、獣医師の学位も免許もなしに動物を治療していたSteven Vassall容疑者(当時29歳)を逮捕したことがきっかけでした。

地方検事局は「おとり捜査」として、容疑者にFredの去勢手術を「依頼」しました。隠しカメラが回っているとは知らず、容疑者は潜入捜査官に「自分が手術を行う」と告げ、価格交渉の後、Fredの入ったケージを持ち去ったとされています。

その数秒後に当局が容疑者に手錠をかけ、Fredは安全な場所へと確保されました。

突然の事故死にショック

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2006年5月には、Fredに「法執行官感謝賞」が授与されました。加えてすぐれた動物に贈られる「市長同盟賞」も受賞しています。こうしてこの猫の「覆面捜査員」としての評判は、広く人々の知るところとなったのです。動物タレント事務所からもテレビCM出演の依頼が来たほどの人気でした。

ところがその年の8月9日、Fredは自宅から迷い出て交通事故に遭い、死亡してしまいました。

「彼の小さな命は、私たち家族にとっても、ほかの多くの人にとっても大切なものでした」とCarolさん。そのとき彼女は2匹の老犬の世話に忙しく、Fredが家から逃げ出すのを止めることができなかったといいます。

「Fredには心から感謝しています。あの運命の日、目を離してしまったことを深く後悔しています。世界中のみなさんを失望させてしまったような気がしています」

セラピー動物としての活躍はかなわず

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Vassall容疑者の弁護士Royce Russellさんも、Fred逝去の知らせを受けた直後に「悲しみを隠せない」と述べています。

「私は動物が大好きです。目撃者であるFredが亡くなったと聞いて、本当に悲しんでいます。しかし今回の裁判の審議には支障がないでしょう」(Royceさん)

2007年5月、Vassall容疑者は詐欺と無免許獣医診療の罪を認めました。そして保護観察と精神科治療を受けるよう判決を言い渡されました。

実はFredは、おとり捜査の直後にセラピー動物としての訓練を受け始めたところでした。地方検事局の「リーガル・ライブズ」プログラムの一環として、教室で子どもたちに動物の扱い方や世話の仕方を教えることになっていたのです。

1歳3ヵ月の短い猫生を駆け抜けたFred。あのとき事故にあわなければ、きっとすばらしいセラピー猫として活躍していたことでしょう。

出典:

・SAD FAREWELL TO FRED; HERO DA CAT KILLED IN TRAFFIC

・Fred the Cat: The Feline Detective Who Helped NYPD Catch a Fake Vet

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