愛猫があなたに示している『尊敬サイン』3つ どんな態度にリスペクトが込められている?

愛猫があなたに示している『尊敬サイン』3つ どんな態度にリスペクトが込められている?

1.素直に指示に従う

猫は犬とは違い、なかなか簡単には指示に従うことができません。これは知能の差ではなく、集中力の特性によるものです。

猫側が飼い主にリスペクトの気持ちを持っていると、指示に素直に従うことがあります。特に普段は自由気ままに振る舞っている猫が、特定のタイミングだけ素直に指示に従う場合、その背景には深い信頼関係があることがうかがえます。

この場合の指示とは、呼びかけに応じたり、やめてほしい行動を控えたりすることです。日常的に使用する「おいで」や「やめて」といった声かけに対して素直に反応するのは、飼い主を信頼していて、従う価値のある存在だと認識しているからです。

こうした行動は甘えや気まぐれではなく、飼い主に対する敬意や信頼がしっかりと築かれているといえるでしょう。

2.飼い主の邪魔をしないようにする

これは猫の性格にもよりますが、飼い主が作業中や休んでいるときには、相手の様子を察して騒ぐのをやめ、そっと離れるという行動をとることがあります。

普段ならニャーニャー鳴いて甘えるような猫でも、自分の要求よりも飼い主の様子を優先しようという意識があると、配慮して静かに距離を取るのです。これは、相手の都合をくみ取るような成熟した対応ともいえます。猫なりに人との距離感を考えている証拠なのかもしれません。

一見、偶然のようにも思えますが、それまでべったりしていた猫が、寝る時間になると少し離れたところへ行って飼い主を見守ることがあります。また、食事の前に甘えていた猫が、飼い主が食べ始めると同時におとなしく待つ場合も、尊敬や敬意があると考えてよいでしょう。

3.同じ目線か低い位置にいる

飼い主のそばにいるときに、あえて足元などの低い位置にいるのは、相手に対して特に上下関係を意識しないという証拠で、これは飼い主に対するリスペクトを示す行動のひとつといえるでしょう。

野生時代の習性で、猫は基本的に高い場所を好むといわれています。これは、猫同士の間で優位性を示すときやテリトリーを見渡すなどの理由で目線が高くなる場所を選ぶためで、実際に猫同士が対面したときは「高い場所にいる猫」の方が優位になるのです。

現在の飼い猫たちにも、この習性が見られますが、飼い主が自分よりも上の立場だと感じている猫は、飼い主よりも目線が高くなる場所にわざわざ行こうとはしないのです。もちろん暑い季節には涼しいフローリングで転がる猫もいますが、普段からあえて低い位置を選んでいる場合、控えめな敬意の表現かもしれません。

まとめ

猫が飼い主を尊敬しているかどうかは、猫の甘え行動では少しわかりにくいかもしれません。尊敬のサインは、指示に従う、つまり他者の意見に同意することや、自らの判断で行動を制御する『配慮』として表れます。

自分の欲求を少し抑えてでも飼い主に合わせ、できるだけ邪魔をしないよう自分の行動をコントロールするのは、科学的根拠はありませんが、人間でいうと2〜3歳くらいの知能だと考えられています。この年頃の子供にとって親が絶対的な存在であるように、もしかしたら愛猫にとっても飼い主は絶対的存在なのかもしれません。

ただ食事やトイレのお世話をするだけでなく、配慮や尊重という知的な関係を築くためには、日々一貫した態度で接し、猫の気持ちを大切にすることを心がけましょう。猫は社会的な動物なので、信頼の積み重ねによって飼い主さんをリスペクトするようになるでしょう。