【新NISAシミュレーション】「毎月5万円」を50歳~65歳まで積立投資すると《15年後の資産》はいくらになる?
厚生労働省が公表した【最新の平均寿命】もチェック!
【新NISAシミュレーション】「毎月5万円」を50歳~65歳まで積立投資すると《15年後の資産》はいくらになる?
老後に向けて「お金の準備」はできていますか。
収入を増やすことを目指したり、コツコツ貯蓄に励んでいる方もいらっしゃるかもしれません。
また、なかには「新NISA」を活用した資産運用を検討されている方もいるでしょう。
この記事では、新NISAを活用して「毎月5万円」を50歳~65歳まで積立投資すると《15年後の資産》はいくらになるのか、金融庁のつみたてシミュレーターをもとに《シミュレーションした結果》をご紹介します。
また、厚生労働省が2025年7月25日に公表した「最新の平均寿命」についても解説しますので、老後の生活設計にお役立てください。
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厚生労働省が2025年7月25日に公表した「最新の平均寿命」をチェック!
2025年7月25日に厚生労働省が公表した「令和6年簡易生命表の概況」によると、最新の平均寿命は《男性81.09年》《女性87.13年》となっています。
前年と比べると、男性は横ばい(▲0.00年)、女性はわずかに下回りました(▲0.01年)。また、平均寿命の男女差は6.03年で、前年より▲0.01年とわずかながら縮まっています。
「平均寿命」における過去の推移も見てみましょう。
「平均寿命」年次推移
・昭和22年:男50.06 女53.96 男女差3.90
・昭和30年: 男63.60 女67.75 男女差4.15
・昭和40年: 男67.74 女72.92 男女差5.18
・昭和50年: 男71.73 女76.89 男女差5.16
・昭和60年: 男74.78 女80.48 男女差5.70
・平成7年: 男76.38 女82.85 男女差6.47
・平成17年:男78.56 女85.52 男女差6.96
・平成27年:男80.75 女86.99 男女差6.24
・令和2年:男81.56 女87.71 男女差6.15
・令和3年:男81.47 女87.57 男女差6.10
・令和4年:男81.05 女87.09 男女差6.03
・令和5年:男81.09 女87.14 男女差6.05
・令和6年:男81.09 女87.13 男女差6.03
長期的なデータを見ると、男女ともに平均寿命が大きく延びており、「人生100年時代」が現実味を帯びてきたことを実感することができます。
長くなった老後を豊かに過ごすためには、現役時代からの計画的な貯蓄や資産形成、さらには公的年金制度への理解が大切となってくるでしょう。
【新NISA】どんなメリットがある?
NISA(ニーサ)は資産形成を支援するための制度で、2014年に開始されました。
その後、2024年には「新NISA」として制度が見直されています。
「新NISA」メリットは、投資で得た利益にかかる税金が非課税になることです。
通常、利益や配当には20.314%の税金がかかります。
しかし、新NISAを活用すると、その税負担がなくなり、資産運用で得た利益を丸ごと受け取れるメリットがあります。
新NISA「非課税」のしくみ
ただし、新NISAには投資可能な金額や対象商品に一定の制限が設けられています。
そのため、新NISAの活用を検討する際に、これらのポイントをしっかり把握しておくことが大切です。
【新NISA】「6つのポイント」とは?
「新NISA」の6つのポイントは以下のとおりです。
【新NISA】「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の特徴
・非課税保有期間は無期限
・「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の併用が可能
・年間投資枠は、つみたて投資枠「年間120万円」・成長投資枠「年間240万円」
・非課税保有限度額は1800万円(内、成長投資枠1200万円)※枠の再利用可能
・つみたて投資枠の投資対象商品は「長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託」
・成長投資枠の対象商品は「上場株式・投資信託等」
次は、新NISAを活用した「資産運用のシミュレーション結果」を見ていきましょう。
【新NISAシミュレーション】利回り別「15年間・毎月5万円」積立投資した結果は?
ここからは、金融庁のつみたてシミュレーターをもとに、新NISAを活用した積立投資でどれくらいの資産形成ができるのか、想定利回り1%~5%でシミュレーションした結果をご紹介します。
・50歳から65歳までの15年間で老後資金をつくる
・積立額は毎月5万円
・投資信託は「安定的な運用」を重視した利回り1~5%の商品
シミュレーションの結果は、以下のとおりです。
【新NISAシミュレーション】利回り別「15年間・毎月5万円」積立投資した結果
15年間「毎月5万円」ずつ積み立てることで、総額1000万円以上の資産形成を目指せることがわかりました。
なお、15年間の元本は合計900万円です。
金融庁のつみたてシミュレーターによると年率1%~年率5%で運用できた場合、約70万円~436万円の上乗せが期待できます。
ただし、資産運用により利益が期待できるだけでなく、価格変動リスクなどが伴います。
また、資産運用においてリスクとリターンは比例する傾向にあり、高いリターンが期待できる金融商品はリスクが大きくなる可能性があることを理解しておくことが大切です。
【新NISAシミュレーション】積立額別「15年間で2000万円」を作りたい場合は?
老後生活に必要な金額は、それぞれのご家庭の事情によって異なります。
また、ライフスタイルの変化により「思っていたよりもお金がかかる」というケースもあるでしょう。
仮に、老後を迎えるまでに「2000万円を用意すること」を目指す場合、50歳~65歳までの15年間でどれくらい積み立てる必要があるのでしょうか。
金融庁のつみたてシミュレーターをもちいて「年率3%の積立投資を行ったケース」のシミュレーション結果を見ていきます。
【新NISAシミュレーション】積立金額別「想定利回り3%」積立投資シミュレーション結果
金融庁のつみたてシミュレーターによると、年利3%で15年間運用した場合「毎月約9万円」の積立投資で「2000万円以上」の資産形成が期待できることがわかりました。
しかし、毎月9万円は決して小さくない金額で、実際の資産運用においては利回りが確実ではありません。
そのため、シミュレーション結果のような「想定通りの成果が得られないリスク」も伴います。
将来に向けて資産を準備していく場合、時間を味方につけて早期に積み立てをはじめることが大切です。
たとえば、30歳から「2000万円の資産を目指し」年利3%で30歳~65歳までの35年間積み立てた場合、月々の積立額は約2万7000円となります。
このように、積立期間を長く設けることで、毎月の負担を軽減しながら資産形成を目指すことが期待できます。
まとめにかえて
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ここまで新NISAについて、制度の内容やシミュレーションした結果を見てきました。
日本にはさまざまな制度がありますが、知っているのと知らないのとでは手取り額に差が出るケースもあります。
新NISAもその1つです。
資産運用を行う場合、新NISAを活用すると、通常であれば利益に対してかかる20.315%の税金がかからなくなるメリットが得られます。
そのため資産運用で利益が出た際に、新NISAを活用しないケースと比べ、税金がかからないぶん手取り額が多くなることが期待できます。
ただし、新NISAの中身は株や投資信託などを使った運用方法で、投資元本が保証されているものではありません。
また、リスクとリターンは比例する傾向にあることや、金融商品ごとに異なる特徴をよく理解しておくことも大切です。
参考資料
・金融庁「NISAを知る」
・金融庁「つみたてシミュレーター」
・厚生労働省「令和6年簡易生命表の概況」1 主な年齢の平均余命