新車価格「最安でも500万円超え」の高級車だが…街にあふれるトヨタ「アルファード」「ヴェルファイア」購入希望者が後を絶たない“納得の理由”【20台以上のクルマを所有するYouTuberが解説】

ファミリーカーの大定番「ミニバン」, ラージサイズミニバンで“ライバル不在”のアルファード、ヴェルファイア, 大人気車両に潜む“思わぬリスク”, 人気の高さゆえ「盗難対策」は厳重に, レクサス初のミニバン「レクサスLM」は“VIP用”としても高需要, 超贅沢仕様の「Executive」, 10年以上フルモデルチェンジなしの“希少性な2車”, エルグランドは“あえて中古車”が賢い選択, ホンダ「オデッセイ」は、キビキビとした走りが魅力

(※写真はイメージです/PIXTA)

月に1回ペースでクルマを購入し、20台以上所有している筆者。これほど多くのクルマを購入できる理由の1つに、「リセールの良いクルマを購入している」点が挙げられるといいます。そこで今回は、同氏の著書『損しない「クルマの買い方」大全』(KADOKAWA)より、ファミリーカーとして人気の高い「ミニバン」をリセール価値が高い順に「S~D」でランク付け。もっともリセールが良いのはどのクルマなのでしょうか。みていきましょう。

ファミリーカーの大定番「ミニバン」

平成の時代から今も人気が衰えないファミリーカーの大定番のカテゴリーがミニバンです。

そもそも、ボディサイズはデカいのに、なぜ「ミニバン」と呼ばれているのか。それは、バンとしてアメリカでキャンピングトレーラーを牽引するクルマの「キャラバン」が全長5mを超える巨体で、それよりもひと回り小さい「シボレーアストロ」が1980年代にブームとなり「ミニバン」と呼ばれるようになったとか。

それと同じカタチをしたセミキャブワゴンのクルマをミニバンと呼称するようになったようです。

日本においては、1990年代から乗用車タイプの3列シートミニバンの先駆けとなったオデッセイ、乗用車タイプでさらにコンパクトな3列シートミニバンのストリーム、箱型で広い室内が好評なステップワゴンなど、ホンダがこのカテゴリーを切り開いてきた感がありますが、今では乗用車タイプはほぼ姿を消し、箱型のミニバンが主流になってきています。

このミニバンのカテゴリーでもボディサイズによって大中小と分類できます。

ファミリーカーの大定番「ミニバン」, ラージサイズミニバンで“ライバル不在”のアルファード、ヴェルファイア, 大人気車両に潜む“思わぬリスク”, 人気の高さゆえ「盗難対策」は厳重に, レクサス初のミニバン「レクサスLM」は“VIP用”としても高需要, 超贅沢仕様の「Executive」, 10年以上フルモデルチェンジなしの“希少性な2車”, エルグランドは“あえて中古車”が賢い選択, ホンダ「オデッセイ」は、キビキビとした走りが魅力

[図表1]国産メーカーのミニバン一覧 出典:『損しない「クルマの買い方」大全』(KADOKAWA)より抜粋

ラージサイズミニバンで“ライバル不在”のアルファード、ヴェルファイア

ラージサイズのミニバンとしては、トヨタのグランエースが最大で全長5,300mm ×全幅1,970mm×全高1,990mmと、4列シート仕様がある唯一のミニバンとなっていましたが、2024年4月を最後に終売となりました。

グランエースは個人用として買う人よりも法人などの人員輸送車として利用されることが多く、運転席は快適装備なども最低限なので、個人用としてはあまりオススメはしません。

ラージサイズミニバンとしては、やはりトヨタのアルファードヴェルファイアがライバル不在とも言える商品力でトップに君臨しています。

ボディサイズは全長4,995mm×全幅1,850mm×全高1,935〜1,945mmと、大きいながらも全長で5m以下、全幅も立体駐車場のパレットに入る1,850mm、高さも2,000mm制限に入るサイズに抑えているのはありがたいですね。

アルファードでは2.5LのNAと2.5Lハイブリッド、ヴェルファイアでは2.4Lターボと2.5Lハイブリッドが用意されています。

2023年のフルモデルチェンジ以降、なかなか受注が再開されず買いづらい状況でしたが、中古市場や海外でも需要が多いのでリセールは最強クラスです。一時期は中古車が新車価格以上で流通するほどのプレミアム価格でしたが、2025年夏時点ではそこまでの異常値ではないものの、高値で取り引きされているのは変わらないのでオススメの1台と言えます。

大人気車両に潜む“思わぬリスク”

人気の高さゆえ「盗難対策」は厳重に

私もヴェルファイアのハイブリッド「Z Premier」に乗っていますが、見た目も内装も広さも装備も、すべてにおいて満足しているクルマです。ただし、アルファード、ヴェルファイアも人気の高さからか、盗難の被害が相次いでいるので要注意です。私もシャッター付きガレージで保管していますが、何かしらの盗難対策を講じたほうがいいでしょう。

大きなボディサイズゆえに実現している広い室内は、一度味わってしまうと他のミニバンには乗れないほど快適です。3列目でも余裕で脚が組めるほど広く、2列目ではオットマン(足置き)も用意されていて飛行機のファーストクラスに乗っているかのよう。

レクサス初のミニバン「レクサスLM」は“VIP用”としても高需要

アルファード、ヴェルファイアをベースにしたレクサス初のミニバンがレクサスLMです。レクサスLMでは2.4Lターボハイブリッドを搭載し、走りにおいては一番パワフルになっています。価格はなんとアルファード、ヴェルファイアの2台分にも相当する1,500万円から。

ボディサイズも全長5,125mm×全幅1,890mm×全高1,955mmと、ベースとなっているアルファードより130mmも長く、40mm幅広くなっていて、一般的な立体駐車場には入らないサイズとなっています。大きくなった部分は主にデザインの伸びやかさに使われているので、足元の広さは変わりません。

超贅沢仕様の「Executive」

また、この大きなボディサイズなのに4人乗り仕様という、超贅沢な「Executive」というグレードも存在しています。アルファードやヴェルファイアは街に走りすぎていて嫌だという人や、VIPを乗せる法人用途としても需要があるミニバンです。

VIPを乗せるには、セダンよりも広くて快適なこうしたLMのようなミニバンのほうが好まれる時代になってきていると思います。

リセールはアルファード、ヴェルファイア、レクサスLMともプレミアム価格となるレベルなので特上の「S」ランクとなります。トヨタ、レクサス強し。

10年以上フルモデルチェンジなしの“希少性な2車”

エルグランドは“あえて中古車”が賢い選択

同じラージサイズミニバンに分類されるクルマとして、日産のエルグランドがあります。2010年のデビューから14年以上もフルモデルチェンジが行われておらず、2020年にマイナーチェンジしましたが、すでに2回フルモデルチェンジをしているアルファード、ヴェルファイアに勝てるはずもなく、販売的にもランキング50位圏外となっています。

FRベースのミニバンとして走りを売りにしているエルグランドですが、基本設計の古さと快適装備が劣ってしまっているので、500万円前後の価格を払うなら、中古の先代アルファードを買ったほうが幸せかもしれません……。

リセールに関しては、流通している台数が少なすぎる希少性もあってか意外と悪くないので「B」判定とします。

ホンダ「オデッセイ」は、キビキビとした走りが魅力

そしてラージサイズミニバンとしては、ホンダのオデッセイも含まれます。

初代から4代目まで続いた、車高の低い乗用車タイプのオデッセイとは異なり、現行型の5代目オデッセイは、フロアこそ低いものの室内高を確保するべくボディサイズは全長4,860mm×全幅1,820mm×全高1,695mmとなっています。

それでもアルファードやヴェルファイアの全高1,935〜1,945mmに比べると十分低く、重心高が低いのでキビキビとした走りが売りとなっています。

現行型のオデッセイは2013年にデビューしてから、もう10年以上フルモデルチェンジをしていません。2017年と2020年に2度のマイナーチェンジが実施されましたが販売は奮わず、2022年に日本ではいったん終売となりました。

2023年に中国生産モデルを輸入するカタチで復活し、月販1,000台前後は売れているのでエルグランドよりは人気があります。

シートベンチレーションがないことや運転支援の性能はアルファードやヴェルファイアに一歩劣りますが、後席にパワーシートを採用したり、少しずつ改良も加えられているので、ドライバーズカーとしてラージサイズミニバンを求めている人には刺さる1台だと思います。

こちらも流通量がそこまで多くなく、リセールは「B」。やはりミニバンは強いですね。

ファミリーカーの大定番「ミニバン」, ラージサイズミニバンで“ライバル不在”のアルファード、ヴェルファイア, 大人気車両に潜む“思わぬリスク”, 人気の高さゆえ「盗難対策」は厳重に, レクサス初のミニバン「レクサスLM」は“VIP用”としても高需要, 超贅沢仕様の「Executive」, 10年以上フルモデルチェンジなしの“希少性な2車”, エルグランドは“あえて中古車”が賢い選択, ホンダ「オデッセイ」は、キビキビとした走りが魅力

[図表2]ラージサイズミニバンのリセールランク(1) 出典:『損しない「クルマの買い方」大全』(KADOKAWA)より抜粋

ファミリーカーの大定番「ミニバン」, ラージサイズミニバンで“ライバル不在”のアルファード、ヴェルファイア, 大人気車両に潜む“思わぬリスク”, 人気の高さゆえ「盗難対策」は厳重に, レクサス初のミニバン「レクサスLM」は“VIP用”としても高需要, 超贅沢仕様の「Executive」, 10年以上フルモデルチェンジなしの“希少性な2車”, エルグランドは“あえて中古車”が賢い選択, ホンダ「オデッセイ」は、キビキビとした走りが魅力

[図表3]ラージサイズミニバンのリセールランク(2) 出典:『損しない「クルマの買い方」大全』(KADOKAWA)より抜粋

ファミリーカーの大定番「ミニバン」, ラージサイズミニバンで“ライバル不在”のアルファード、ヴェルファイア, 大人気車両に潜む“思わぬリスク”, 人気の高さゆえ「盗難対策」は厳重に, レクサス初のミニバン「レクサスLM」は“VIP用”としても高需要, 超贅沢仕様の「Executive」, 10年以上フルモデルチェンジなしの“希少性な2車”, エルグランドは“あえて中古車”が賢い選択, ホンダ「オデッセイ」は、キビキビとした走りが魅力

[図表4]ラージサイズミニバンのリセールランク(3) 出典:『損しない「クルマの買い方」大全』(KADOKAWA)より抜粋

ワンソクTube

クルマ買うチューバー/ブログ管理人