ハースもベルギーGPで戦略ミス……インターミディエイトへ交換のタイミングが1周遅れ、入賞逃す。オコン苛立ち
F1ベルギーGPの決勝レースでハースの2台は、オリバー・ベアマンが11位、エステバン・オコンが15位と、2台揃って入賞を逃す結果となった。これについてオコンは、スリックタイヤに履き替えるタイミングが遅れたのが原因だったと悔やんだ。
ベアマンとオコンは、ウエットコンディションで始まったベルギーGP決勝の序盤を11番手と12番手で走行した。しかしルイス・ハミルトン(フェラーリ)らが11周目にピットストップを行なった際に動くことができず、その翌周にベアマンがピットイン。オコンは最初のピットストップしたマシンから2周遅れてドライタイヤに履き替えることになった。
これによりオコンは、ハミルトンから28秒遅れの最後尾に落ちてしまった。ピットストップの前には、オコンはハミルトンの前を走っていたにもかかわらずだ。それほどまで、当時の路面コンディションは乾いていたということだ。
なおピットストップを行なう前、オコンはベアマンを従えて走っていたが、11周目に自らの意思でポジションスワップしている。ただこの時のロスは2秒ほど……大きな影響はなかった。オコンは自発的なスワップの理由について「セクター2で彼の邪魔になっていたし、それによって僕の方もタイヤを痛めていたんだ」と説明している。
オコンは今回のレースにおける不満を隠そうとはせず、「苛立たしい」と語った。曰く、「非常に重要な、判断を誤ったふたつのミスがあった」という。
「ひとつ目のミスは、明らかに2周遅すぎたことだ」
そうオコンは語った。
「もうひとつは、新品のタイヤが用意されていたにもかかわらず、中古タイヤで走ってしまったことだ。つまり実質的に、35周を中古タイヤで走ってしまった。これは大きな、そして高くつくミスだった」
「この2レースを振り返る必要がある。ウエットコンディションでは、物事をうまくまとめられないと感じているからだ」
早くピットストップすべきだと要求したのかと問われたオコンは、言葉を慎重に吟味しながら、次のように語った。
「全てを検証する」
「今後、さらに情報を提供する必要があればそうする。しかしチーム内で誰が何を決定するかについては、非常に明確なプロセスがある。僕は必要なことをしたと信じているけどね。でもこのミスはチーム全員の責任であり、二度と繰り返さないように、あらゆる手段を講じる」
オコンのチームを責めようとしない姿勢は賞賛に値するかもしれない。しかしその言葉から想像するに、彼がもっと早くピットストップすべきだと要求したものの、それが却下された可能性があるようにも感じられる。
一方でベアマンは、オコンよりはマシだったとはいえ、ピットストップのタイミングがベストだったとは言い難い。しかもマシントラブルがそれに追い打ちをかけた。
「本当に苛立たしかった」
そうベアマンは語った。
「インターミディエイトタイヤからスリックタイヤに履き替えるタイミングが1周遅れてしまい、何人かのドライバーにアンダーカットされた。でもこういうことがよくあるし、判断が非常に難しい」
「正直なところ、僕としてはエンジンのトラブルを抱えていたから、コース上からはあまりフィードバックしていなかった。バッテリーをチャージするのに苦労していたので、そっちに集中していたんだ」
ハースはベルギーGPのF1スプリントで5位と7位に入り、合計6ポイントを獲得。コンストラクターズランキングで8番手のアストンマーティンと1ポイント差まで近づいた。次のハンガリーGPで逆転できる可能性もあるが、そのためにも今回の出来事を整理する必要があるとオコンは語る。
「ハンガリーでも天候が影響する可能性があると認識している」
「だから現地に着く前に、我々の方ですべてを整理する必要がある。しかし、そこでパフォーマンスを発揮できない理由は何もない」
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