主力いない日本ハム打線の足攻にリズム崩された巨人・山崎伊織、「あれだけ打ち込まれたのは初めてだろうし」と阿部監督

9回1死、大城卓(奥)にソロを許した北山(19日)=大石健登撮影
日本ハム4―1巨人(交流戦=19日)――日本ハムが3カード連続勝ち越し。三回までに4得点を挙げ、北山が九回に許した1安打のみで2度目の完投勝利。巨人は大城卓のソロで一矢報いるのがやっと。

力投する先発の山崎(19日)=片岡航希撮影
試合前時点でセ・リーグトップの防御率1・08を誇る巨人の山崎と、規定投球回未満ながら同1・17だった日本ハムの北山。白熱した投手戦も予想された一戦は、日本ハムの足を絡めた攻撃に山崎が屈した。

3回無死満塁、田宮の犠飛で3点目を許し天を仰ぐ山崎(捕手・甲斐)(19日)=大石健登撮影
1点を先行されて迎えた三回。先頭打者・五十幡のゴロを一塁手の増田陸が飛びついて止めたが、俊足を意識して焦ったか、球が手に付かず内野安打に。五十幡に二盗を決められると、矢沢、マルティネスに連打を浴びて追加点を許した。さらに無死満塁となり、田宮の打球は浅い中飛だったが、三塁走者の矢沢が迷わずにスタートを切って犠飛で生還。万波にも適時打を浴びてこの回だけで3点を失った。

3回1死2、3塁、万波に適時打を許した山崎(捕手・甲斐)(19日)=大石健登撮影
日本ハムの先発に、試合前時点で本塁打と打点のリーグ2冠だったレイエスや、前日スタメンの清宮幸、野村の名前はなかった。「普通にやると(山崎からは)なかなか点を取れない」(八木打撃コーチ)と起用された五十幡、矢沢の1、2番コンビの足攻にリズムを崩された。今季自己ワーストタイの5回4失点でマウンドを去り、約1か月ぶりの黒星を喫した山崎は「序盤に大量失点して試合を作れず申し訳ない」と反省の言葉を口にした。
杉内投手チーフコーチは「このメンバーだったら、足を使ってくるというのは分かっていた。内野安打とか、不運な感じはあった」とかばう。ただ、開幕から圧倒してきたセ・リーグ球団も、機動力を駆使して攻略を狙ってくるかもしれない。残り4試合を残し、チームの交流戦負け越しが決まった一戦を今後の教訓にしたい。(井上雄太)

リードを許す展開に厳しい表情の阿部監督(中央)(19日、東京ドームで)=片岡航希撮影
巨人・阿部監督 「(大城卓の一発に)最後に何とか意地を見せてくれた。チームとして明日につなげてほしい。(山崎は)あれだけ打ち込まれたのは今季初めてだろうし、しっかり反省して、対策を練って次は頑張ってほしい」