「私立大入学金返らないのはおかしい」 親として経験した大阪府の吉村知事が国に制度変更要求へ

記者会見を行う大阪府の吉村洋文知事=23日、大阪市中央区の府庁(藤谷茂樹撮影)

大阪府の吉村洋文知事は23日、合格した私立大学に納める入学金について、「入学しなかった際に返還されないのはおかしい」として国に制度の変更を求める意向を明らかにした。また、石破茂首相が公立高校受験の単願制見直しに向けた検討を指示したとの報道について、「選択肢を広げるべきだ」と歓迎した。

吉村氏は同日の記者会見で、大学受験を「(保護者として)今年の春に経験した」とした上で、受験生が私大に合格し入学金を支払った後、国公立大に合格し入学しても、私大の入学金が返還されないことを批判。

「(現在の)入学金の支払期限のあり方では併願すると、私大の入学金は払わざるを得ず返ってこない。少ない金額でもなく制度はおかしい」と述べ、府として状況調査を行い、制度変更に向けて国に意見を伝えるとした。

一方、国による私立高校の授業料無償化で公立離れが進むとの指摘がある中、石破首相が公立高校受験の単願制を見直し、併願制度の導入を検討するよう指示したとの報道について、「子供たちの数が減っている中で(受験の)選択肢をより広げるべきだ」と述べ、府としても国の制度案を検討する意向を明らかにした。