ウクライナ国境警備部隊の戦果:戦車や無人地上車両を破壊し、ロシアの補給を阻害
ドローンで戦車や無人地上車両を破壊

ドローンを活用してロシア軍の高価値目標を何度も破壊してきたウクライナ。今回も、国境警備部隊がドローンを使ってロシアの戦車や無人地上車両などの破壊に成功した。ウクライナの軍事メディア「Defense Express」がその戦果を詳しく紹介している。
ウクライナ無人システム部隊が公表

ウクライナ無人システム部隊が、ロシアの高価値目標を破壊する様子を収めた動画をSNSを通じて公開している。
画像:Instagram @usf_army
「不死鳥」部隊の戦果

軍事メディア「Defense Express」によると、攻撃を行ったのはウクライナ国家国境庁所属の国境警備部隊「不死鳥」だという。
補給を攪乱

その部隊はロシアの補給を攪乱する任務を担っていたという。だが、結果的にロシアの攻撃兵器を複数破壊するという顕著な戦果を挙げるに至った。
画像:Instagram @usf_army
戦車や自走ロケット砲などを攻撃

国家国境庁が公開した動画によると、攻撃目標となったのは少なくとも3両の戦車とBM-21自走多連装ロケット砲、レーダーシステム1基、そして無人地上車両1両だった。
画像:Instagram @usf_army
動画の内容は

動画では、FPVドローンから撮影された動画を通じて、攻撃目標に接近していく様子が捉えられていた。動画の一部は赤外線撮影されていた。
画像:Instagram @usf_army
森に隠れていた戦車

攻撃を受けた戦車のうち2両は、森林に巧みに隠されていたようだ。そんな戦車にゆっくりと近づき、攻撃する様子をFPVドローンが撮影していた。
画像:Instagram @usf_army
炎上する場面も

別の場面では、同じ戦車と思われるものが炎上していた。ただし、別アングルからの撮影だったためほんとうに同じ戦車だったかどうかの確認は困難だ。
画像:Instagram @usf_army
完全に破壊された可能性も

「Defense Express」は、これらの戦車は即席の金属製ケージなどで防護されていたものの、攻撃によってかなりの損傷を被り、破壊された可能性もあると指摘している。
即席防護の効果は限定的か

同メディアはこう書いている:「こういった即席防護はロシア軍の間では一般的なものとなった。だが、ドローンによる精密攻撃に対してはその有効性も限定的なようだ」
BM-21も破壊

「Defense Express」はさらに、BM-21の破壊が特に重要な戦果だとしている。BM-21自走多連装ロケット砲は「ウクライナの陣地にロケット砲による飽和攻撃を仕掛けていた」からだ。
画像:Instagram @usf_army
前線の負担を軽減

同メディアはBM-21の破壊についてこうコメントしている:「この兵器を破壊したことで、戦果の激しいエリアにおける間接射撃の強度が減少することになるだろう」
最も大きな戦果は無人地上車両?

とはいえ、今回の攻撃で最も顕著な成果と言えるのは無人地上車両の破壊かもしれない。この車両は、最前線での弾薬輸送を担っていたのだ。
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最前線への補給を阻害

「Defense Express」はこう書いている:「無人地上車両の使用は、ロシア軍が兵站任務における人的被害の可能性を減らそうとしていることの現われだ。だが、今回それを破壊したことで、戦闘下での補給任務が阻害されることになる」
レーダーも破壊

また、不死鳥部隊は貴重なレーダーシステム「1L122 Garmon」も破壊している。「Defense Express」によると、これは航空作戦の援護に使われていたという。
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ロシアの防空能力を低下させる

同メディアはこう書いている:「このレーダーを破壊したことで、敵は監視アセットを失っただけでなく、前線広域にわたるロシアの防空能力低下をももたらした」
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