ミシュランシェフが授ける、自宅で魚を美味しく食べるための3つのアドバイス

シェフのマッシモ・ファルシーニ氏。
- マッシモ・ファルシーニ(Massimo Falsini)氏は、アメリカのカリフォルニア州サンタバーバラにあるミシュランの星付きレストラン「カルーゾズ(Caruso's)」のシーフードを専門にしているシェフだ。
- ファルシーニ氏は、調理前に魚をブライン液に漬けておくようアドバイスしている。魚の水分を保つためだ。
- ファルシーニ氏は魚にじゃがいもを添えて、オーブンで調理するのが好きだと話している。
とろけるような伊勢海老、ふわっと軽い大きなカレイ… カリフォルニア州サンタバーバラの高級リゾート「ローズウッド・ミラマー・ビーチ」にあるミシュランの星付きレストラン「カルーゾズ」の厨房からは最高のシーフード料理が次々と運ばれてくる。
この高級リゾートの料理部門の責任者でもあるシェフのマッシモ・ファルシーニ氏に話を聞くチャンスに恵まれたわたしは、家庭で最高の魚を料理するコツを聞き出さなければと思った。
「まずは魚を愛することです」と世界各地の一流ホテルで30年間料理をしてきたファルシーニ氏は語った。
「多くの人は魚を愛していないんです」
ファルシーニ氏からのアドバイスをいくつか紹介しよう。
賢く買おう

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魚を買う前に魚を愛することはできないし、さばかれた切り身よりも丸ごと1匹を選ぶことで、鮮度をしっかりチェックすることができる。
新鮮な魚は磯の香りがし、身が締まっている。えらは鮮やかな赤色で、目は濁っていないはずだ。
「丸みがあって… 目は透明でなければなりません」とファルシーニ氏は言う。
「目が澄んでいることがものすごく重要です」
新鮮な魚を選んだら、魚屋でうろこや内臓を処理してもらおう。あとは調理するだけだ。
ブライン液に漬けて、魚を乾燥させない
鶏肉や七面鳥と同じように、魚は冷たいブライン液(水、塩、砂糖を混ぜた調理液)に漬けておくと水分が保たれる。このテクニックは"丸ごと1匹"にも"切り身"にも有効で、ファルシーニ氏はオヒョウやフエダイで試してみるといいと話している。
「少量の塩と少量の砂糖を、通常は2対1の割合で水に溶かします。調理の前に、30分くらい魚を漬けておきましょう」
ただし、調理を始める前に魚はよく乾かしておくこと。濡れていると、魚がフライパンにくっついてしまう。
じゃがいもと一緒にローストしよう

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ファルシーニ氏は、最高の魚の調理法は美味しいじゃがいもと一緒にオーブンでローストすることだと考えている。
まずはじゃがいもをさっと茹でてから氷水で冷やし、にんにく、エクストラバージン・オリーブオイル、レモン汁、塩、ローズマリーで味付けする。
「スモーキーな香りと色が良いので、パプリカを少しそこに振るのもわたしは好きです」とファルシーニ氏はBusiness Insiderに語った。
次に、魚とジャガイモを皿もしくは浅い鍋に並べ、レモンスライス、潰したにんにく、パセリをのせる。塩とエクストラバージン・オリーブオイルで魚にも味付けをする。
ファルシーニ氏は、魚は約180度で焼くといいと話している。1.4キロくらいの魚なら45~50分くらいで仕上がるはずだ。
魚を丸ごと1匹調理する場合は、魚の背骨を引っ張って焼け具合をチェックするといいとファルシーニ氏は話している。背骨が外れたら、その魚は火が通っている。
あとはスプーンで取り分けて、オリーブオイル、塩、レモン汁をかければ、美味しい夕食の出来上がり!