「長ネギの青い部分」は捨てないで!栄養満点、油やクリームと好相性/食べきりレシピ
野菜の値段の高騰が続き、大事に食べるようになったという人も多いかもしれません。フードロスの観点からも、食べられる部分は食べきりたいもの。その代表が長ネギの青い部分ではないでしょうか? どのようにおいしく食べきれるか、長ネギ好きの料理家のハットリミドリさんに、青い部分の栄養やおいしく食べるコツを教えてもらいました。
長ネギの青い部分のおいしい食べ方を紹介します
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意外と長ネギの青い部分、食べない人も多い
オイシックス・ラ・大地の「Oisix」が、全国の20代~50代の男女881名に、白ネギ(以下、長ネギ)に関するアンケート調査を実施。
普段、長ネギの青い部分を食べるかを聞いたところ、75%が「食べる」と回答(出典:「オイシックス・ラ・大地 2025年ねぎ調査」)
一方、白ネギの青い部分を食べないと回答した人にその理由を聞くと、「おいしくない」と「食べ方がわからない」が28%で同率1位、また「食べる部分だと思っていない」は23%という結果に。あまりおいしく食べられていない人も一定数いることがわかりました。
確かに単独ではあまりおいしいと感じることって少ない気がします。そんな青い部分、どうすればおいしく食べられるのでしょうか?
長ネギの青い部分をおいしく食べるコツ
料理家のハットリミドリさんは、長ネギの青い部分が好きで、よく料理にも使うのだとか。おいしく食べるコツをうかがいました。
「長ネギの白い部分は淡色野菜ですが、青い部分は栄養価が高い緑黄色野菜。脂溶性のビタミンβカロテンが豊富なので、油で炒めることで体内での吸収率が上がり、栄養面で効率よく摂取できます。それに油で炒めるだけで抜群においしくなるんですよ」
青い部分は油をつかった調理がおいしくなります
「肉や魚などと一緒に炒めれば主菜として、桜エビやかつおぶしなどの乾物で調味をすれば、生ふりかけのような副菜としても楽しめます。かき揚げなどにすると、彩りと風味もよく仕上がります」
洗って切ったものを冷凍しておくと、すぐに使えて便利
「新鮮な長ネギは、青い部分の色が鮮やか。内側にゼリー状のぬめりのある透明な液体は『ヌル』と呼ばれ、栄養価が豊富な成分なので、積極的に摂取しましょう」
長ネギの青い部分はクリーム系と相性がよい!
クリーム系の料理との相性が意外とよいそう
長ネギの青い部分といえば、薬味や炒め物、鍋などに使うのが定番ですが、こんなちょっと変わった食べ方でもおいしくいただけるそうなんです。
「じつは生クリームやバター、クリームチーズなどのクリーム系との相性がよいんです。青い部分を切ったものを冷凍し、凍ったまま炒めると、短時間でとろっとした甘みのある仕上がりに。冷凍した青ネギは生の状態に比べて火の通りが早く、辛さがマイルドになり、甘く食べやすくなるんです。バターと合わせて炒め、生クリームでソースを作ると、まるで洋食屋さんのような味と家族からも大好評です」
そこでハットリさんは、クリーム系料理の例として、簡単につくれるグラタンレシピを教えてくれました。
「ホワイトソースは使わず、少ない食材で簡単においしくつくれる一品です」
●「鶏胸肉と青ネギの簡単グラタン」
【材料(2人分)】
- 鶏胸肉 1枚(約250~300g)
- 長ネギの青い部分 3~4本分
- 生クリーム(または牛乳や豆乳) 100mL
- シュレッドチーズ 15g
- 米粉(または小麦粉) 大さじ1
- みそ 小さじ1.5
- 塩、コショウ 少々
- 油 大さじ1
【つくり方】
[下ごしらえ]
・鶏胸肉は食べやすい大きさに切り、塩・コショウを振る。
・長ネギの青い部分は2cm幅の斜め切りにする。
(1) フライパンに油を熱し、鶏胸肉を入れ中火で炒める。
(2) 鶏肉の両面の表面に生っぽさがなくなったら、長ネギの青い部分を加えてさらに炒め、ネギがしんなりしたら火を止めて米粉を全体に振る。
(3) 生クリーム(または牛乳)を加えて、みそを加えて混ぜて溶かす。
(4) 再び弱めの中火にかけ、とろみが出たら火を止めて、耐熱容器に移し、シュレッドチーズをちらしてトースターで焼く。好みの焼き色が付いたら完成。
牛乳や豆乳を使う場合は、10g程度のバターを加えるとコクが増します。
他にも、長ネギの青い部分のちょっと変わった食べ方として、カリカリに素揚げして麺などにトッピングしたり、チヂミや卵とじ、青ネギを主役にしたパスタなどにするのもおすすめだそうですよ。
ぜひ長ネギの青い部分も捨てずにおいしく調理して楽しんでみませんか。