「反対する議員は落選!」女性団体が選択的夫婦別姓求め集会「産経で偏向的報道出たが…」

選択的夫婦別姓の導入を求める女性団体主催の集会=23日午後、東京都千代田区
女性団体「平和を求め軍拡を許さない女たちの会」(代表・田中優子法政大元総長)は23日、今国会の焦点とされる選択的夫婦別姓について早期導入を呼びかける市民集会を国会周辺で開いた。約270人(主催者発表)の参加者は「いつまで待たせる夫婦別姓!」「反対する議員は落選♪」と声を張り上げた。
辻元氏「腹くくってほしい」
立憲民主党は週内に選択的夫婦別姓を導入する民法改正案を国会に単独で提出する構え。一方、旧姓使用拡大を唱える声も国会で広がっており、改めて選択的夫婦別姓の導入の機運を盛り上げたい狙いがある。
立民の辻元清美参院議員もマイクを握って、集会について「連続的に毎週やって、最終的に『人間の鎖』で国会を包囲してヘリコプターで報道されたら(法案は)通る。運動の力のない所に法改正なし。私は腹をくくっているので、皆さんも腹をくくってほしい」と訴えた。
辻元氏は、条約の署名は戸籍名でしかできないなど首相や閣僚らが通称使用した場合の不具合を挙げ、「石破茂首相が明日私と結婚して、石破首相と世界中に名前が言われているけど、『辻元茂』になったらどうするのか」と述べた。
共産党の仁比聡平参院議員は「辻元さんが話した通りだ。今こそ頑張り時だ。国民的議論をすべきだ」と強調した。
「家族の形壊れない」主張も
社民党の大椿裕子副党首は20代の頃のエピソードを振り返って「付き合っていた人がいた。私は大椿裕子で行きたいといったら、『そんなことをいう奴がいるのか』と大変驚かれた。その人とうまくいかなかった」と語った。
市民運動家の菱山南帆子氏は「(夫婦別姓を選択した家族は)すぐに『子供がかわいそうだ』といわれ、産経新聞でも偏向的な報道が出たけど何もかわいそうではない。何も不便ではありません」と語った。両親が事実婚で、自身は母親の名字を受け継いでいるといい「うちの両親は仲良し。夫婦別姓だからといって家族の形が壊れるなんてこんな噓八百いっちゃいかんと思う」と述べた。
参加者は菱山氏の呼びかけで「反対する人心配ご無用」「あなたの日常変わらない」「幸せな人が増えるだけ」などとシュプレヒコールをあげていた。
集会後、田中氏は産経新聞の取材に「選択を邪魔しない、国民が選択できるようにするのが政治家の務めだ」と強調した。(奥原慎平)