「二刀流」大谷翔平があすパドレス戦で復帰、歴史的・超人的な活躍を振り返る

WBC決勝の9回2死、トラウトを空振り三振に仕留めて優勝を決めガッツポーズの大谷(2023年3月)
米大リーグ・ドジャースの大谷翔平が16日(日本時間17日)、約2年ぶりに復帰登板することになった。大リーグ公式サイトなどによると、この試合は救援投手をつなぐ「ブルペンデー」で、大谷は「オープナー」として先発し、ごく短いイニングになる見通しだ。とはいえ、名門ドジャースのユニホームでのマウンドはこれが初。注目のマウンドを前に、「野球の神様」ベーブ・ルース以来の「二刀流」として大活躍してきた大谷の「二刀流伝説」を振り返る。(デジタル編集部)

2021年4月、100年ぶりの「本塁打王が先発登板」を達成、1072日ぶりの白星を挙げたうえ、2安打2打点の活躍を見せた大谷(AP)
100年ぶり「本塁打王」が先発勝利
エンゼルス時代の2021年4月のレンジャーズ戦。大谷は、1度目の右ひじ手術から、3年ぶりの白星を挙げた。試合開始時点で7本塁打を放っていてリーグトップだった大谷は、エンゼルスによると、1921年のベーブ・ルース以来、100年ぶりの「本塁打1位選手の先発登板」だった。この試合で大谷は、3打数2安打2打点。自らを援護して1072日ぶりの復活勝利に花を添えた。
40号一番乗りの試合で8勝目
同じ2021年8月のタイガース戦。八回に右翼席上段にメジャー一番乗りで40号を放ってリードを2点とすると、その裏もマウンドへ。100マイル(約161キロ)近い速球を次々と投げ込み、自身7連勝を飾って8勝目を挙げた。この年は、9月に入り勝ち星に恵まれず9勝どまり。本塁打王も惜しくも逃した。
10勝&10本塁打
2022年に達成した。これはベーブ・ルースが1918年に達成して以来、104年ぶりの大記録だった。大谷は結局この年は、投手として15勝、打者として34本塁打を放った。翌2023年には10勝と44本塁打を記録。この「2桁勝利&2桁本塁打」を2度達成したのは、大谷が初めてだった。

タイガースとのダブルヘッダー第2戦、2回に2ランを放つエンゼルスの大谷翔平(2023年7月27日、AP)
ダブルヘッダーで完封&2発
23年7月の敵地タイガース戦で、とんでもない記録を達成した。ダブルヘッダー第1戦に先発登板し、被安打1で初完投・初完封を記録すると、そのわずか45分後に始まった試合に2番指名打者で出場。二回と四回に2打席連続ホームランを放ってのけた。投手として111球目に97・5マイル(約157キロ)の剛速球を投じ、打者として、飛距離435フィート(約133メートル)の特大弾。人並みはずれた能力を披露した。
WBC決勝での雄たけび
日本のファンに鮮烈な記憶として残っているのが23年のWBC決勝。3番指名打者でスタメン出場した大谷は、初回に四球を選び、七回にはヒットを放った。その一方で投手としても準備。1点リードの九回に登板し、最後の打者、トラウト(エンゼルス)を空振り三振に切ってとり、グラブを投げて、派手な雄たけびを上げた。