【65歳以上シニア世帯】「貯蓄4000万円以上」を保有する二人以上世帯は約20%も!年金「厚生年金・国民年金」だけで生活できているのか?

65歳以降も働くシニアは増加!《シニアの就業率》

【シニアの貯蓄事情】「世帯主が65歳以上のシニア世帯」の貯蓄額はどれくらい?, 「老後は何歳くらいまで働きたい?」シニア層の就業率は上昇傾向に, 【シニアの年金事情】シニア世代の「厚生年金・国民年金」は月額いくら?, 「厚生年金」の平均月額をチェック, 「国民年金」の平均月額をチェック, 老後に年金だけで100%生活できているシニア世帯はたったの「4割」

【65歳以上シニア世帯】「貯蓄4000万円以上」を保有する二人以上世帯は約20%も!年金「厚生年金・国民年金」だけで生活できているのか?

8月15日は2カ月に1度の公的年金支給日でした。老後生活を支える貴重な収入源となる公的年金。

いまのシニア世代は公的年金だけで生活できているのでしょうか。

本記事では、いまのシニア世代の暮らしぶりについて「貯蓄状況、就業率、年金受給額」から考察していきます。

※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。

【シニアの貯蓄事情】「世帯主が65歳以上のシニア世帯」の貯蓄額はどれくらい?

総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2024年(令和6年)平均結果-(二人以上の世帯)貯蓄の状況」を参考に、「世帯主が65歳以上」のシニア世帯の貯蓄事情について確認していきます。

世帯主が65歳以上の二人以上世帯の「平均貯蓄額と中央値」は以下のとおりです。

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二人以上世帯のうち「世帯主が65歳以上のシニア世帯」貯蓄額の平均・中央値

・平均値 2509万円

・貯蓄保有世帯の中央値 1658万円

なお、貯蓄額が4000万円以上の世帯は全体の20.0%を占めています。

一方、貯蓄が500万円未満の世帯は全体の21.7%を占めています。

また、2025年4月からの高年齢者雇用安定法改正により、企業は希望する労働者について65歳までの雇用確保が義務づけられました。

これにより、シニア世代が定年後も働きやすい環境が整い、「働き続ける」という選択肢が一層現実的になっています。

現役世代にとっても、将来の働き方や収入を考えるうえで、こうした制度改正を把握しておくことは欠かせません。

次章では、シニア世代の就業状況や働き方の実態を確認していきます。

「老後は何歳くらいまで働きたい?」シニア層の就業率は上昇傾向に

内閣府「令和7年版高齢社会白書」によると、シニアの就業率は下図のとおり上昇傾向となっています。

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年齢階級別就業者数及び就業率の推移

75歳以上では大きな変化は見られないものの、65~69歳は前年比+1.6ポイントの53.6%、70~74歳は+1.1ポイントの35.1%となっています。

さらに、この調査では「何歳まで収入のある仕事を続けたいか」という希望についても質問しています。

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何歳ごろまで収入を伴う仕事をしたいか(択一回答)

全体では、「65歳くらいまで」が最も多く23.7%、次いで「働けるうちはいつまでも」が22.4%という結果でした。

一方、現在仕事で収入を得ている人に絞ると、「働けるうちはいつまでも」が33.5%でトップとなり、「70歳くらいまで」が22.8%で続きます。

では次に、現役のシニア世代が実際に受け取っている年金の月額について見ていきます。

【シニアの年金事情】シニア世代の「厚生年金・国民年金」は月額いくら?

公的年金制度については、「将来きちんと受け取れるのか」「金額が少なすぎる」といった不安や不満が年々高まっています。

それでも、老後の生活を支える重要な柱であることに変わりはありません。

では、現役のシニア世代は実際にどのくらいの年金を受け取っているのでしょうか。

ここからは、厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」のデータを参考に詳しく確認していきます。

「厚生年金」の平均月額をチェック

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厚生年金《平均月額の男女差・個人差に着目》

〈全体〉平均年金月額:14万6429円

・〈男性〉平均年金月額:16万6606円

・〈女性〉平均年金月額:10万7200円

※国民年金部分を含む

平均額は前述のとおりですが、実際には「月1万円未満から30万円超」まで幅があり、年金額には大きな個人差があります。

さらに、グラフからは男女間で受給額に明らかな差があることもわかります。

では次に、国民年金のみを受給している場合の金額を見ていきましょう。

「国民年金」の平均月額をチェック

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国民年金《平均月額の男女差・個人差に着目》

〈全体〉平均年金月額:5万7584円

・〈男性〉平均年金月額:5万9965円

・〈女性〉平均年金月額:5万5777円

国民年金は「1万円未満から7万円以上」までと幅はあるものの、保険料が一律(年度ごとの改定はあり)のため、厚生年金ほど大きな差は生じません。

厚生年金・国民年金ともに受給額には個人差があり、さらに毎月の支出額も人それぞれです。

年金が多くても、支出がそれを超えれば生活は厳しくなります。

一方で、年金額が少なくても支出を抑えられれば、最低限の生活は成り立つといえるでしょう。

次章では、年金のみで暮らしている高齢者世帯の割合について見ていきます。

老後に年金だけで100%生活できているシニア世帯はたったの「4割」

厚生労働省「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」によると、年金を受給する高齢者世帯のうち、収入のすべてが「公的年金・恩給」である世帯は43.4%、つまり約6割が公的年金以外のお金が必要な状況にあることがわかります。

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公的年金・恩給を受給している高齢者世帯における公的年金・恩給の総所得に占める割合別世帯数の構成割合

老後の生活費を公的年金だけで賄うのは難しい場合も多くあります。

不足分を補うには、定年後の就労による収入や、これまでの貯蓄の取り崩しに加え、資産運用で得られる配当金や分配金などを効果的に活用することが求められるでしょう。

まとめ

65歳以上二人以上世帯のうち、貯蓄4000万円以上を保有する世帯は約2割。一方で、貯蓄額が500万円に満たない世帯も21.7%と、貯蓄額の二極化が進んでいます。

年金だけで生活できている世帯は全体の約43%にとどまり、多くの世帯で貯蓄の取り崩しや仕事を続けることで生活を支えている状況です。

シニア層の就業率は上昇傾向にあり、「何歳まで働くか」は老後の暮らし方や家計状況によって大きく異なります。

安定した老後生活のためには、現役世代のうちから年金以外の収入源を確保できるよう、貯蓄や資産運用の習慣を持つことが大切です。

まずは自分の家計や将来の年金見込みを把握し、必要に応じて働き方や資産形成の方法を見直していきましょう。

参考資料

・総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2024年(令和6年)平均結果-(二人以上の世帯)貯蓄の状況」

・内閣府「令和7年版高齢社会白書」

・厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

・厚生労働省「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」II 各種世帯の所得等の状況