ウクライナ軍、ドローンを活用してロシア戦車の破壊に成功
ロシア戦車2両の破壊に成功か

8月4日、ハルキウ州の前線で活動していたウクライナ軍がロシア戦車2両の破壊に成功したという。攻撃に参加していた部隊が証拠となる動画を投稿している。
第22独立機械化旅団の戦果

ウクライナの軍事メディア「Militarnyi」によると、攻撃に参加していたのはウクライナ陸軍第22独立機械化旅団所属の兵士らだという。攻撃の結果、複数の敵戦車が破壊されており、ドローンオペレーターの高い練度が称賛されている。
詳細は非公開

攻撃の詳細についてあまり多くは明かされていないが、同旅団が公開した動画から、攻撃にあたってドローンが活用されたことはわかっている。ただし、動画に収められている出来事の時系列も明確にはなっていない。
画像:Facebook @22ombr
短い動画で報告

動画は21秒間の短いもので、FPVドローンから撮影された赤外線映像のようなものから始まる。ドローンは1台の戦車らしきものを追っており、そこで場面が切り替わる。
画像:Facebook @22ombr
2両の戦車

次の場面では、2両の戦車が縦に並んで停車しているところが映されている。戦車がなぜそのような位置にあるのかは説明されないが、最初の動画に写っていた戦車が動けなくなり、2両目の戦車が助けに来たということなのかもしれない。
画像:Facebook @22ombr
2両とも攻撃対象に

戦車が増えた理由は不明なものの、いずれにせよそのどちらもがウクライナによる攻撃の目標となった。2つめの場面はドローンがそのうちの1両に突撃するところで終わり、さらに次の場面では攻撃終了後の様子や、そこにさらにもう1機のドローンが接近してくるところが映されている。
画像:Facebook @22ombr
煙が上がる

動画は1台の戦車から煙が上がっているところを収めた複数のクリップで終わっており、戦車から距離を置く兵士たちの姿も映されている。ただし、大急ぎといった様子ではないため、ドローンによる一連の攻撃はかなり長い時間にわたって行われていた可能性もある。
画像:Facebook @22ombr / Edited by The Daily Digest
1両が炎上

動画の最後では、戦車1両が手の付けようのないほどに炎上している。だが、2両目の戦車は映っていないため、この攻撃で破壊された戦車は1両だけだったのかもしれない。
画像:Facebook @22ombr
ドローンを有効活用

この攻撃について、軍事メディア「Militarnyi」はこうコメントしている:「今回の結果は、ウクライナ軍がドローンを有効活用することで、ロシア軍に装甲車両の投入をためらわせていることを示す好例だ。また、攻撃が成功していることから、ドローンオペレーター育成のレベルが非常に高いこともわかる」
画像:Facebook @22ombr
ロシア戦車の損失は4,000両以上

オランダのOSINT組織「Oryx」によると、全面的軍事侵攻開始以来、ロシア軍は4,000両以上の戦車を失っているという。「Oryx」は写真や動画などの視覚的証拠が確認できた場合のみ損失として計上している。
実際の損失はさらに多いか

8月4日時点で、「Oryx」はロシア軍が失った戦車を4,087両としている。そのうち3,003両が破壊され、185両が損傷、392両が遺棄、534両が鹵獲されたという。また、「Oryx」がウェブサイト上で注意を促しているように、その計算方法の性格上、実際の損失はこれをさらに上回ると予想される。
ウクライナ軍参謀本部による推計は

ウクライナ軍参謀本部による推計では、8月4日時点でロシアは累計11,069両の戦車を失ったとされている。ただし、参謀本部による推計は「Oryx」ほど厳密な証拠には必ずしも基づいていない。
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