せっかく母のもとを離れたのに! 毎月のお金の無心が娘の生活を苦しめて/私の人生を食べる母(15)
母からの連絡
生みの親、育ての親、養護施設。私の本当の居場所はどこですか?
産まれてすぐ、祖父母ほど年の離れた夫婦に里子として引き取られた少女・サチヨ。里親はとても可愛がって育ててくれたけれど、家族のなかで自分ひとりだけ苗字が違うこともあり、彼女はずっと疎外感を抱えていました。
しかしそんなある日、突然実母から「一緒に住まないか」と一本の電話が掛かってきます。サチヨは夢にまで見た「本当のお母さん」との暮らしを手に入れますが、憧れていた生活は想像とは全く違うもので…。
「本当のお母さんと暮らせば、幸せになれると思ってた」…里親に育てられた子どもが成長し、自らの手で人生を切り開いていくまでを描く、実話をもとにしたコミックエッセイをお送りします。
※本記事は米田幸代(原案)、いよかん(漫画)著の書籍『私の人生を食べる母』から一部抜粋・編集しました。
施設を出た私は
ずっと決めていた初任給の使い道
いつもありがとう、おばあちゃん
簡単に会いたいなんて言えなくて
初任給では
これまでの恩返し
お母さんだけど…
見捨てることなんてできない
お金を貸してほしいんだけど…
昔の私は
お母さんを救えるのなら…
これで最後だよね?
食費を節約して
うるさくしてごめんなさい!!
しっかり見ててくれてる人がいるんだ…
こんな少しのことで
どうしても今月じゃなきゃダメ…?
本当に必要なお金だから…
原案=米田幸代、漫画=いよかん/『私の人生を食べる母』