“隠し味”を求めて、地元で愛される名物カレーをハシゴ!:YOUは何しに日本へ?
日本を訪れる外国人たちを、空港で勝手に出迎えアポなしインタビュー!そのまま密着取材を行う「YOUは何しに日本へ?」(月曜夜6時25分)。
今回のテーマは、「濃厚キャラYOUのここが私の推しスポットSP!」。推しスポットで暴れまくるYOUがいっぱいの95分で、果たしてどんな面白YOUに出会えるのか?
【動画】“隠し味”を求めて、地元で愛される名物カレーをハシゴ!&とんこつラーメン発祥の地・福岡県の久留米で出会った逸品
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空港で声をかけたのは、ジャパニーズカレーを食べ歩くため、カナダから初来日した交際6年のカップル。地元のスーパーで日本のカレールーに出会い、美味しすぎてドハマり。今では週2回以上、日本のルーでカレーを作るんだって。
そんなアレックスさん(34歳・左)とエリザベスさん(25歳・右)が行きたいのは、地元の人が集まる、家族経営の小さなお店。チェーン店にはない、独自のとっておきカレーをとことん楽しみたいそうだ。
そして、食べ歩きの最大の目的は「隠し味が知りたい」。教えてもらえたら、家でもっと美味しいカレー作りに挑戦したいという。もちろん、候補店はアプリでチェック済み。気になるのでついて行きたいとお願いすると、快諾してくれたので密着決定!
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数日後、午後1時に荻窪駅で再会し、早速カレー屋さんへ。朝ごはんを抜いたので、お腹はペコペコだ。向かったのは「中華屋 啓ちゃん」…って町中華のようだが!?
客席はカウンターのみ10席、地元で大人気の本格中華の店だ。オーダーしたのは、ボリュームたっぷりの「カレーライスオムトッピング」&「ガーリックカレーライス」。
早速オムレツ乗せカレーをいただいたエリザベスさんは、「おいちい~♡ 旨みが濃厚に詰まっていてコク深い。卵はフワフワで相性抜群!」と舌鼓。

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店主にすかさず“隠し味”を直撃すると、「英語でカルピコっていう、カルピスの原液を入れている」と、美味しさの秘密を教えてくれた。実は店主、20代の頃から週2でカレーを作るほどのカレー好き。好きが高じて、8年前からメニューにも加えた。
鶏ガラや豚で出汁をとった中華スープとカレーを合わせ、仕上げにカルピスを入れれば、フルーティーで奥深い味わいに。これが成功し、カレーの隠れ名店としてバズったそうだ。
完食後は、店主が趣味で作ったシーフードのレトルトカレー2種までプレゼントしてもらい、お腹も心も幸せいっぱい!
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さぁ、次なるカレーは? 午後3時に到着したのは浅草の「辰巳庵」。「ここは絶対に美味しいと思うわ」とエリザベスさんはピンときたようだが、表向きは蕎麦店。
戦後の創業1947年以来、家族4代で受け継がれてきた生粋の家族経営。しかも店主は客の要望を断れない性分とあって和食から中華まで何でも作り、愛され続けるうちにメニューは130種にも!
2人カレーをオーダーすると、出てきたのは、トロッとなめらかな「カツカレー」&「ハンバーグカレー」。実食したエリザベスさんは「おいちいです! 口の中に濃厚な甘みが広がる。野菜の旨みが溶けだしているわ」と感激する。
気になって見守る店主に「何か特別な隠し味があるんですか?」と聞いてみたが、「企業秘密なんです。独自のカレーの配合があるんで…」と、やんわりお断りされてしまった。
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しかしエリザベスさんは、「家でカレーを作っているんですが、何でもいいのでアドバイスをください!」と粘る。すると、「和風の出汁も入っていますし、醤油や味噌もちょっと入っている、隠し味で。あまり言えないんですけどね」と、ご厚意でちょっぴり教えてくれた♡ 店主のイキな計らいに、何度もお礼を伝える2人。

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もう1軒いくぞ~と盛り上がる中、取材Dが気になるものを発見。それは、エリザベスさんの薬指にきらめく指輪。空港ではなかったそうで、「私たち、日本に来て2日目に婚約したの」と報告してくれた! 目黒川の美しい桜の下でプロポーズするなんて、ロマンチックなアレックスさん!
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そんな2人がなぜこれほどカレーにハマったのか。ケベック州(カナダ)で生まれ育ったエリザベスさんは、母が仕事で忙しく、食事はほぼ冷凍食品。「食事は楽しい時間じゃなく、生きるための栄養補給だと思っていた」という状態で、いつしか両親は離婚。居心地が悪くなり17歳で一人暮らしを始めた。
一方のアレックスさんは4歳で母を病気で亡くし、家ではいつもひとりぼっち。おかげで自炊が増え、料理の腕はアップした。
そんな2人が7年前に出会い、アレックスさんの一目惚れから交際スタート。すると、「嬉しそうにカレーを食べる彼を見ると、私まで幸せな気分になったの。生まれて初めて“自分で作りたい!”と思ったわ」と、エリザベスさんの意識に大きな変化が。「食事の楽しさを教えてくれた恩返しに、もっと美味しいカレーを作りたい」と目を輝かせる。そのためにも、美味しさの隠し味を知りたいのだ。
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午後7時、最後に向かったのは、田端にあるレトロな食堂「動坂食堂」。すでに行列ができ、満席だ。こちらは6代続く家族経営の大衆食堂で、食べログ・定食百名店にも選出された人気店。オーダーしたのは、もちろん「カツカレー定食」だ。
配膳された途端、「おいちい、大きめの玉ねぎが甘くて美味しい」「家庭的で飽きのこない親しみやすい味だね」と、2人は大感激。料理長の腕を絶賛しつつ、またもエリザベスさんの直撃が始まった。
「市販のカレールーを使っているわけではないですよね?」と聞かれた料理長は、「隠し味にケチャップが入っているんですけど、それも手作りで、全部で12時間かけて作っている」と秘密を教えてくれた。手作りのカレー粉を肉や野菜の出汁で溶かし、自家製ケチャップを投入、手間をかけたカレーだそうだ。
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とはいえ一番の隠し味は、「食べる人のことを思って作ると一番美味しくなる」と料理長。さらに女将の「愛情を込めて料理すれば全て美味しい!」という言葉に、2人は納得する。
そこへホロ酔いの常連さんたちも参入。婚約ホヤホヤだと伝えると、50年連れ添う夫婦は、「お互いの思いやり、ハート。絶対にケンカしない」と、夫婦円満の隠し味を教えてくれた。
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ハグを交わして店を後にし、2人きりになった途端、エリザベスさんの目から涙が。
「なんて優しい人たちなんだろう…」。感謝で止まらない涙を拭い続けるのだった。
ここで密着終了! 「これからもお互いを思いやって幸せな家庭を作っていきたい。愛情いっぱいのカレーを作り続けるわ!」と誓うエリザベスさん&アレックスさん、末永くお幸せに~!