すっきり暮らしが実践する、捨てにくいものの手放し方。「大物家具はすぐ回収予約、いただきものも手放していい」
思い出の品や、「いつか使うかも」と処分をあと回しにしている品はありませんか? ミニマリストのNozomiさんは、捨てにくいものを手放すか迷うとき、自分の「今の暮らし」に必要かどうか、見極めているのだそう。その考え方について詳しく伺いました。
迷っていたものを手放したら、心も部屋も軽くなりました
【写真】思い出の品は「写真に残す」
思い出の品がなくなっても、思い出自体は消えない
「これは捨てられないな…」と思うものの多くは、思い出に関わるものではないでしょうか。たとえば、卒業アルバム、子どもの描いた絵、表彰状、学生時代のトロフィーなど。
でも、「ものがなくなったからといって、その思い出までなくなるわけじゃない」のですよね。
私は記録に残したいものは写真に残してから手放すようにしています。データで残すことで、いつでも見返せる安心感もあります。
また、思い出の品をどうしても手放せない方には「思い出ボックス」を1つつくるのもおすすめ。「箱に収まるだけもつ」と決めておけば、無限に増えることもありません。ただし、この箱を増やさないのがルールです。
思い出は、それを思い出すことで今の暮らしがより豊かになるものだと思っています。思い出をものとして残すかどうかは、自分の今の暮らしの優先順位と照らし合わせて考えていくのがいいのではと思います。
「いただきもの」も、手放していい
プレゼントやお土産など、人からもらったものは「申し訳ないから…」と手放せないという声もよく聞きます。
ですが、私は「プレゼントは気持ちを受け取る時点で役割を終えている」「ものは、いただいた時点で自分のもちもの」と考えています。
つまり、その後どう使うか、もち続けるかどうかは自分で決めてよいのです。ものは使われるために生まれてきたので、むしろ「使われずにしまい込まれていること」の方が、贈ってくれた人にとっても、ものにとっても本望ではないかもしれません。
私の場合、いただきもので今の自分の生活では活用しきれないものに関しては、きれいなうちに心から喜んでくれる人に譲ったり、フリマアプリで手放したりしていました。活用してくれる人のところへ行く方が、ものも喜んでくれると思います。
「ありがとう」という気持ちは、受け取った時点でしっかり伝わっている。そう思えば、感謝と共に手放すこともひとつの選択です。
大きな家具は「すぐ予約」で一気に手放す
物理的に処分が面倒なもの、たとえばソファや本棚、大型家電などは、「そのうち処分しよう」と思っても、どんどん先延ばしにしがち。
残しておくほどおっくうな気持ちになってしまうので、不要と感じたらその場ですぐに粗大ゴミの回収を予約しています。
オンラインで申し込めば数分で完了。処分の日が決まれば、それに向けて自然と気持ちも行動も整っていきます。私は需要がありそうなものはフリマアプリで売ることもありました。
大きなものは、空間だけでなく心理的にも圧迫感があります。実際に処分してみると「どうしてもっと早くやらなかったんだろう」と思うほど、部屋も気持ちもすっきりすると思います。
手放したい家具がある方は、ぜひ“今この瞬間”に申し込みだけでもしてみてください。
「いつか使うかも」の趣味道具は、思いきって手放す
趣味のグッズもまた、「いつかまたやるかも」と思ってなかなか手放せないものの代表格。私も昔、学生時代部活で使っていた道具や小学校の頃の裁縫道具など、しばらく使っていないのにもち続けていたことがありました。
でも「その“いつか”は、本当に来るのか?」と考えると、ほぼ来ないことの方がほとんどなんですよね。数年間使っていなかったならきっと今の自分には必要のないもの。そう判断して、一度手放してもいいと思います。
手放すことによって生まれた“空白”は、今の自分にとって大切なもののためのスペースになります。たとえば子どもと遊ぶ場所が広がったり、新しい挑戦への余白が生まれたり。
もしまた同じ趣味をやりたくなったら、そのときの自分に合った新しい道具を選べばいい。今はそう思っています。
過去の自分ではなく今の自分を基準に選ぶことが、自分にとって心地よい暮らしへの第一歩です。