行ってみたらガッカリ…大型クルーズ船による豪華旅行の実際の様子
- がっかりした気持ちはクルーズ船に乗る前からすでに始まっていた
- 空港に到着してからホテルのシャトルバスが来るまで45分近く待つことになった
- クルーズターミナルに着くと建物の外に長い列ができていた。「この旅ではずっと並ぶことになるのかもしれない」と覚悟したがその予感は的中していた
- 乗船後は、出航の瞬間に海を眺めたいと思っていたが、背の高い厚いガラスに視界を遮られ、見る場所も見つからなかった
- 船が巨大なため、私はクルーズ中に何度も迷子になってしまった
- 船内を探検しているうちに、ワンダー・オブ・ザ・シーズのような巨大な船さえ混雑していることに驚いた
- クルーズ船内ではどこへ行ってもほぼ常に人混みと行列があった
- どの寄港地でも、オプショナルツアーに参加する人々で混雑していた
- 寄港地ごとに新しい場所を訪れるのはとてもワクワクしたが、蒸し暑いバスの車内から窓越しに眺めるだけのことも多かった
- そして私が楽しみにしていた、木々の間にかかる吊り橋を渡るような特別な体験中にも同じツアーに参加者たちに視界を遮られてしまった
- クルーのひとりが話しているのを耳にしたところ、このクルーズ船には約5000人も乗客がいるという。だからあれほど混雑しているのだと納得した

Business Insiderの記者はロイヤル・カリビアのワンダー・オブ・ザ・シーズに乗ってクルーズを体験した。
- 私は2022年に初めてカリブ海をめぐる大型クルーズ船での7日間の旅に参加した。
- SNSや広告で抱いていたイメージと実際のクルーズ体験は、かけ離れたものだとわかった。
- クルーズでは大半の時間を人混みや行列、そして蒸し暑いツアーバスに乗ることに費やすこととなってしまった。
2022年4月、私は騒がしく混み合ったプールエリアで、ようやく見つけたデッキチェアに座り、日光浴をしていた。想像していた以上に列に並ぶ時間が長く、カリブ海の景色もその大半をほかの人の頭越しに眺めることとなった。
私は、クルーズ会社ロイヤル・カリビアン(Royal Caribbean)の「ワンダー・オブ・ザ・シーズ(Wonder of the Seas)」に乗り、人生初のクルーズに参加した。フロリダ州のフォート・ローダーデールの港を出発し、ホンジュラス、メキシコ、バハマに寄港する大型クルーズ船でのカリブ海7日間の旅だった。私は、プールサイドでのんびり過ごす午後と、寄港地でのわくわくする観光の合間に、息をのむような絶景を楽しむ一週間になることを期待していた。
しかしながら、今回の私のクルーズ体験は期待には添わないものとなってしまった。
がっかりした気持ちはクルーズ船に乗る前からすでに始まっていた

港の近くのホテルでの記者。
クルーズの前日、私はフロリダ州にあるフォート・ローダーデールまで飛行機で行き、出発港の近くにあるリーズナブルなホテルに宿泊した。
空港に到着してからホテルのシャトルバスが来るまで45分近く待つことになった

ホテルのシャトルバスは、フォートローダーデール・ハリウッド国際空港から乗客を迎えに来た。
これが、旅の間に何度も繰り返されることになる混雑と待ち時間の始まりだった。翌朝、他のクルーズ客たちと蒸し暑いバスにぎゅうぎゅうに詰め込まれて港へ向かう羽目になったが、今思えばタクシーに乗ればよかったと後悔している。
クルーズターミナルに着くと建物の外に長い列ができていた。「この旅ではずっと並ぶことになるのかもしれない」と覚悟したがその予感は的中していた

ターミナルでクルーズに乗船する列に並ぶ人々。
ターミナルでもセキュリティチェックの列が続いており、「ここから冒険が始まる」と書かれた看板を見つけたときには、思わず苦笑してしまった。
乗船後は、出航の瞬間に海を眺めたいと思っていたが、背の高い厚いガラスに視界を遮られ、見る場所も見つからなかった

船が出港する際、クルーズ客たちは最上デッキに立ち、見送りの景色を楽しんでいた。
フォート・ローダーデールを出航する景色が見えず、まるでコンサートで背の高い人たちの後ろに立っているようなもどかしさを感じた。
船が巨大なため、私はクルーズ中に何度も迷子になってしまった

デッキの地図(左)と客室が並ぶ廊下(右)。
しかし、各階にあった船内マップはとても役に立った。
船内を探検しているうちに、ワンダー・オブ・ザ・シーズのような巨大な船さえ混雑していることに驚いた

クルーズ船のプールエリアの様子。
乗客たちは楽しんでいるように見えたが、デッキ(甲板)の大部分は混み合ったショッピングモールのような見た目と雰囲気だった。
屋外デッキには3つの大きなプールと複数の水遊び用プールやジャグジーがあり、これらのスペースは一日中混雑していた。また、タオルでの席取りは禁止されていたものの、多くの人が席取りをしていたため、リラックスできる場所を見つけるのは大変でとてもストレスを感じた。
ロイヤル・カリビアンの担当者はBusiness Insiderに対し、クルーはラウンジチェアに置かれた物を30分経過後に撤去することもあると述べている。とはいえ、こうしたルールを適用する際には、プールに入っていたりトイレに行っている家族やグループの状況も考慮し、クルーは最善の判断を下しているという。
クルーズ船内ではどこへ行ってもほぼ常に人混みと行列があった

プールの滑り台を利用するために並ぶ人々。
クルーズ船ではビュッフェからウォータースライダーやミニゴルフまで、楽しむよりも並んでいる時間のほうが長く感じられた。たとえば、赤外線を使用したシューティングゲーム、レーザータグ(Laser Tag)は20分未満のプレイ時間だったにもかかわらず3時間も並んだ。
寄港地では下船するたびに、そして再び船に戻るたびにセキュリティチェックの列に並ばなければならなかった。この待ち時間はほかの行列に比べて煩わしいとは感じなかった。というのも、安全面がしっかりしていると感じられたからである。
どの寄港地でも、オプショナルツアーに参加する人々で混雑していた

フェリーに乗るために並ぶ人々。
ツアーの案内表示を探すだけでも、人混みをかき分ける必要があった。
寄港地ごとに新しい場所を訪れるのはとてもワクワクしたが、蒸し暑いバスの車内から窓越しに眺めるだけのことも多かった

蒸し暑いツアーバスの車内。
ロイヤル・カリビアンの担当者は寄港地の現地ツアー事業者と提携しているため、エアコンの設備や快適さにはばらつきがあるとBusiness Insiderに話している。
そして私が楽しみにしていた、木々の間にかかる吊り橋を渡るような特別な体験中にも同じツアーに参加者たちに視界を遮られてしまった

ホンジュラスのロアタで吊り橋を渡る人々。
私は、この壮大なジャングルの吊り橋を誰もいない状態で写真に収めたいと思っていたが、ツアーの仲間からはぐれてしまうため、それは叶わなかった。
クルーのひとりが話しているのを耳にしたところ、このクルーズ船には約5000人も乗客がいるという。だからあれほど混雑しているのだと納得した

混雑する前の早朝のデッキの様子。
私がクルーズで最も楽しかったのは、他の乗客がまだ集まる前の早朝、デッキを散歩した時間だった。次回もっと乗客の少ないクルーズをもし予約できれば、さらにクルーズ体験を楽しめるのではないかと考えている。