「いつも赤いバイクに負けてきた」マルケス、今年はドゥカティでレッドブルリンク初勝利なるか?

 ドゥカティのマルク・マルケスはMotoGPオーストリアGPで、かつてはライバルとして自分を負かしてきた“赤いバイク”に跨り、今年初めて勝てることを期待している。

 マルケスはこれまでのキャリアで、MotoGP最高峰クラス通算70勝を達成。数多くのサーキットで、表彰台の頂点に立ってきた。しかしオーストリアGPの舞台であるレッドブルリンクは、マルケスにとって得意なコースとは言えない。これまで2位になったことはあるものの、レッドブルリンクでは一度も勝ったことがないのだ。そして彼を負かしてきたのは、ほとんどがドゥカティのライダー達だった。

 しかしマルケスは今年、ドゥカティのファクトリーチームのライダーとして初めてオーストリアGPに臨む。これまでの状況には、変化が訪れるかもしれない

「ここではいつも赤いバイクに負けてきた」と、マルケスは語る。

「でも今は、自分がその赤いバイクに乗っている。勝利を争えることを願っているし、挑戦していくつもりだけど、無茶はしないよ。(タイトル争いの)120ポイントのリードはただの勝利よりも重みがあるし、ポイントを管理することも必要なんだ」

「スピードを発揮できていることが自信になっているんだ。夏休み明けだけど、その感覚を取り戻したい。ライバルは皆速いけど、自分たちのことに集中するように努めるよ。今タイトルを失えるのは僕だけだ。上手くマネジメントできなければそうなってしまう」

Marc Márquez, Panigale V4 S, Balaton Park

 なお既に丸3戦分以上のポイント上でのアドバンテージがあることで、大半のファンやパドック内の関係者は、マルケスは今年のタイトルを獲得するだろうか? という予想ではなく、彼が『いつMotoGPで7度目のタイトルを決めるのか』という予想をする方向に移っている。

 ただマルケスは7度目のMotoGPクラスタイトル獲得に向けて、急ぐつもりはないと語った。

「勝利を渇望してはいるけど、焦る必要はない。いつになるかは気にしていないんだ。もちろん、できるだけ早く獲れればいいけど、急ぐ必要はない。タイトル獲得の可能性を危険にさらすようなことはしたくない」

「欲望やプライドを抑えて、時にはそれを飲み込んでよく消化する必要がある。特に5戦連続のダブルウィンを経て臨んでいる今のような状況では、走るたびに勝ちたくなる。だけど勝てないグランプリがあるということを理解しなければならない時が来るだろう」

「そういうときこそ、20ポイント、16ポイント、あるいはそれ以下でもポイントを獲得していくんだ。転倒するよりはるかに良いからね」

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