米国人口で割った米ドル、一人当たりの額は?

米ドルについての新たな考察

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アメリカ人一人当たり、どれほどの米ドルが流通しているのだろうか? さまざまなデータの図表化を行うデジタル出版社「ビジュアル・キャピタリスト」は、国際通貨としての強力な地位を占める米ドルについて、この切り口から考察を加えている。

国民一人当たりの通貨供給量

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ビジュアル・キャピタリストが解こうとする計算式は次のようなものである。すなわち、米国経済で流通しているすべての米ドルを、米国の人口で割るといくらになるか。つまり、米国にあるドルをすべて集めて、それを国内で均等に分配したとき、一人にいくらのお金が配られるかという話である。

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「人口時計」

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米国の人口としてビジュアル・キャピタリストは、国勢調査局の「人口時計」を参照する。人口時計とは、国勢調査や人口統計のデータにもとづき、人口の変化を秒単位でリアルタイムにシュミレーションするプログラムのこと。この時計によると、米国の人口は2025年7月1日に、3億4,203万4,432人に達したという。

M2マネーサプライとは

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では、米国経済で流通している米ドルはどれくらいあるのだろう。参照されるのは、M2マネーサプライである。これは市場全体に供給される通貨量のことで、経済ニュースメディアの「Investopedia」によると、「現金の手持ち高はもとより、当座預金や普通預金、さらにマネー・マーケット・ファンドや譲渡性預金(CD)といった短期の貯蓄手段もふくまれる」という。

株式や不動産は含まず

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ただし、ビジュアル・キャピタリストが注意を促しているように、株式や不動産、その他の投資についてはここに算入されない。以上のことを踏まえて、M2マネーサプライがいくらに見積もられているか見ていこう。

21兆5,614億ドル

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ビジュアル・キャピタリストによると、2025年1月のM2マネーサプライは、「21兆5,614億ドル」である。したがって計算式は、「21兆5,614億ドル」÷「3億4,203万4,432人」となる。この割り算の商はというと……

一人当たり6万3,000ドル

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この割り算の答えは、およそ6万3,000ドルとなる。さて、ビジュアル・キャピタリストは次に、6万3,000ドルでいったい何ができるかを考察している。

6万3,000ドルで何ができる?

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まずは車。ピックアップトラックの大定番、フォードF-150の豪華モデル「ラリアット」の新車がだいたいそのくらいの値段だという。より堅実な使い道としては、10年分の食費にもなるようだ。

家購入の頭金にも

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さらに、4年制州立大学を卒業するための1人分の授業料としても、6万3,000ドルを使い切ることができるという。あるいは、30万ドルの家を購入するとき、その頭金としても十分な額になるとのこと。

世界全体では一人1万5,000ドル

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同メディアが最後に付け加えるには、このような計算を米国という限定を外して世界全体に適用した場合、つまり世界中のお金を集めてすべての人々に分配した場合、ひとりが受け取る額は1万5,000ドルになるという。

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