ジャン・アレジ、フェラーリの後輩ハミルトンの弱気発言にダメ出し「セナやシューマッハーはそんなこと言わない」

 かつてフェラーリなどでF1を戦ったジャン・アレジは、今季フェラーリに移籍し苦しんでいるルイス・ハミルトンの自己批判的な発言を非難。チームの士気を下げてしまっていると語った。

 メルセデスからフェラーリに移籍したハミルトンが苦しんでいる。キャリアの新たなチャプターに胸を躍らせていたハミルトンだが、すでにそのワクワク感は消え失せ、自分を”いらないドライバー”だとくさす事態にまで陥っている。

 F1ハンガリーGP予選を12番手で終えた後、言葉少なにメディアの取材に答える中で、フェラーリは別のドライバーを探すべきだと自己批判したのだ。

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Lewis Hamilton, Ferrari

 これに噛みついたのがアレジだ。彼はイタリアの新聞『コリエール・デラ・セラ』紙のコラムで次のように述べている。

「ハミルトンの態度は、周囲の人々の士気を低下させていると思う。アイルトン・セナやミハエル・シューマッハーは、決してそのような発言はしなかっただろう」

 ハンガリーGPでは、シャルル・ルクレールがポールポジションを獲得したものの、マシントラブルにより4位と、表彰台を逃す結果に。ハミルトンも前進できずに12位でレースを終えた。

 こうした事態に、アレジはフェラーリについても厳しい言葉を投げかけている。

「最初はイタリアのコメディのように見えたが、その後ホラー映画のような展開になった」

「ジョージ・ラッセル(メルセデス)はルクレールのクルマを捉えた後、それを浮き彫りにした。土曜日に輝いて日曜日に何の成果も挙げないチームは、跳ね馬を心の中に抱くすべての人々に激しい苦痛をもたらすものだ」

 一方でミナルディやBAR、スーパーアグリでF1を戦ったアンソニー・デビッドソンは、ハミルトンの発言に理解を示した。

「私自身もそれを経験した。年を重ねると、自動的に自分自身に疑問を抱くようになる。それは全く自然なことだ」

 自身のパフォーマンスに落胆しながらも、「今でも、レースが好きなんだ」と吐露したハミルトン。サマーブレイクをはさんでリフレッシュし、彼本来の走りが戻るのか。シーズン後半の注目トピックのひとつとなるのは間違いない。

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