トップエンドYZ450Fのフルモデルチェンジ|YAMAHA・YZ450F
トップエンドYZ450Fのフルモデルチェンジ|YAMAHA・YZ450F
ヤマハコンペティションシリーズ2026年モデルは、フルサイズモデル最大の排気量のYZ450Fと国内唯一の2スト125ccが大幅に手が加えられた。YZ450は新フレーム、新リアサスペンション、油圧クラッチを採用。シリンダーヘッド周りを中心としたモデファイをおこない、YZ125は点火タイミングの変更、ジェット類の変更が施された。今回はそのYZ450Fをご紹介!
+---------------------------+
■ DIRTSPORTS 2025年9月号TEXT/H.Kishizawa 岸澤秀夫
問:ヤマハ発動機
https://www.yamaha-motor.co.jp
+---------------------------+
速さに繋がるスムーズさを徹底させた
3年ぶりのモデルチェンジを果たしたYZ450Fは、パワフルなエンジン特性はそのままに、よりリニアなスロットル応答と扱いやすさを追求し、吸気系を再設計。吸気ポートを長円断面へ変更し流量を確保、タンブル流の強化によって中低速トルクと燃焼効率を高めている。加えて、クラッチには油圧式を新たに採用。安定したミートポイントと自然な操作感を両立することで長時間の走行でも調整不要となった。入力系には専用レバーと自己潤滑性を持つ樹脂カラー、伝達系にはミッション軸へブッシュを追加。給油構造の改良を施し、優れた操作性と安定性能を両立している。
新たに油圧式クラッチを採用し、連続走行によるクラッチフィーリングの変化が少なく、一定のミートポイントを実現。クラッチスプリングのレートを高めつつ、スプリング特性を最適化することで操作感を向上させている
新フレームは剛性バランスを見直し、縦・横・ねじれ剛性を維持しつつ、突き上げに対する剛性を低減。接地感とコンフォート性を高め、安定したハンドリングを提供する。新設計のリアサスペンションは、減衰特性を全面的に刷新。ベースバルブの大径化や通路の分離により極低速域での減衰力抜けを抑制し、手で回せるクリック式アジャスターで調整機能も向上。メインバルブも6ポート化され、耐久性とセッティング幅を広げている。
新フレームは、ねじれ挙動を考慮しダウンチューブをスリム化、左右非対称形状エンジン懸架を採用し、過剛性感を軽減している。シボの形状の深さを一新、ハニカム調のデザインに仕上げたシート表皮により、ホールド感を高めている
さらに、市販競技用オフロードモデルとして初となるECUロック機能を搭載(26年式YZ250F/FX、YZ450FXにも採用)。専用アプリ「パワーチューナー」によりパスワードでエンジン始動を制限でき、盗難抑止にも配慮されている。YZ450Fは、性能・操作性・安心感の三位一体で進化した、まさに次世代の1台である。
26年型YZ450Fのエンジンは、吸気ポートを長円に近い断面形状へと変更、流量を確保し、同時に壁面形状も調整、燃焼室内のタンブル流(縦渦)を強化することで定評のある高速域は維持しつつ、3,000〜5,000回転でのトルク特性を向上、低中速域での扱いやさを両立した
手回し可能な圧側減衰クリックダイヤルを追加。ベースバルブ、オイル通路は伸圧分離ポート方式、伸圧減哀力発生を司るメインバルブは、ピストンを従来の伸圧各4ポート型から各6ポート型へ変更。より滑らかに推移する減衰力特性となった
POINT
・低中速域の扱いやすさを両立したエンジン・油圧クラッチの採用・剛性を適正化された新フレーム・手回し圧減衰アジャスター装備新作リアサスペンション・ECUロック機能・ホールドを向上させた新シート表皮
YZ450F
¥1,182,500(税込)
予約受付期間 : 2025年6月25日~12月22日