【注意】「部屋がない」「料金が高い」Agodaなど宿泊予約サイトでトラブル続出 利用前のチェックポイントを解説
旅行に欠かせないのが、ホテルなどの宿泊施設です。しかし今、大手旅行予約サイトでトラブルが続出し、大きな問題になっています。海外のサイト利用時に注意すべきポイントは?日本とは違うシステムとは?
■相次ぐトラブルに『東横イン』も注意喚起
観光庁が業務改善を申し入れ ©ytv
観光庁は旅行予約サイト『Agoda(アゴダ)』に対し、予約トラブルが頻発しているとして2025年3月に業務改善を申し入れ、7月10日には運営会社の幹部らに直接改善を申し入れました。
『東横イン』が注意喚起 ©ytv
同年6月16日、『東横イン』はホームページで、「昨今、弊社が提携サイトに提供している空室枠が、一部のエージェントによって、海外予約サイト(Agoda等)で“転売”されており、以下のようなトラブルが発生しています」と注意喚起しました。
▼部屋の確保がされていない
▼部屋タイプ・日程など間違い
▼ホテル設定料金より高額
▼予約完了からホテルに通知されるまで数日のタイムラグ
■エージェントが“空売り”や“ダブルブッキング”?
予約トラブルの原因は? ©ytv
予約トラブルの原因は何なのでしょうか。そもそも、海外予約サイトに掲載されている情報は、宿から提携サイトに掲載された空室情報をエージェントが購入し、それを再販売したものだといいます。ホテル評論家・瀧澤信秋氏は、「宿泊施設側は、提携サイト以降の予約については把握できていないのが現状」と話します。
部屋の予約が取れていないケース ©ytv
瀧澤氏によると、『ケース①部屋の予約が取れていない』については、エージェントが空室枠を確保できていないのに空室情報を掲載している空売りとみられます。
異なった部屋を予約されていたケース ©ytv
『ケース②異なった部屋を予約』については、すでに予約されていて部屋が空いていないにもかかわらず、同じ日に同じ部屋の予約を受け付けて料金を請求し、その際にグレードが劣る部屋を手配する可能性があるということです。
■トラブル防ぐには?専門家の見解
番組取材に対する『Agoda』の見解 ©ytv
番組の取材に対し『Agoda』 は、下記のように見解を示しています。
(観光庁からの業務改善などの申し入れについて)
「日本のお客様にご満足いただける旅行体験を実現するため、当社は観光庁と緊密に連携しながら、サービスの改善に取り組んでおります。また、全てのお客様にスムーズな予約体験をお届けできるよう、サプライヤーとの連携強化や、業務プロセスの改善に、継続的に取り組んでおります」
(今後の対応について)
「当社では6月26日付で特定の第三者サプライヤー経由の在庫の取り扱いを、プラットフォーム上で停止いたしました。CEOをはじめとする経営陣の主導の下、今後数か月にわたり全てのサプライヤーがアゴダの高い基準を満たすよう、様々な施策を展開してまいります。これには新たな監視システムの導入や、より厳格な管理体制の整備が含まれます」
利用者が注意すべきポイント ©ytv
利用者が注意すべきポイントとして、瀧澤氏は「海外事業者の場合、トラブルに際して直接的な法的対応が難しい場合もある。ホテルの公式ウェブサイトや、日本などのサポートがしっかりしているサイトの活用が安心」と話しています。
弁護士・野村修也氏 ©ytv
Q.今のところ、利用者が気をつけるしかないということですか?
(弁護士・野村修也氏)
「そうですね。我々は、図でいうと右側の『宿の提携サイト』と取引していると思いがちです。今まで、我々はその形で旅行サイトを使ってきました」
どこと契約しているのか確認が必要 ©ytv
(弁護士・野村修也氏)
「Agodaが『特定のサプライヤー(エージェント)との取引をやめる』とコメントしたということは、恐らく中には空売りなどをやっている悪質なエージェントがいたんだと思います。その人との関係は断つと書かれていますが、今後このビジネスモデルをやめるとは言っていません。世界では、どちらかというとエージェントが入って取引するのが一般的なので、こういう文化があることを知ったうえで、自分たちはどこと契約しているのかを理解していかなければいけないと思います」
(「情報ライブ ミヤネ屋」2025年7月15日放送)