レッドブル、角田裕毅の交代を検討せず。メキーズ新代表が明言「ユウキが必要とするパフォーマンスを提供すること、それが最優先」

 ベルギーGPからレッドブル・レーシングのチーム代表に就任したローレン・メキーズは、苦戦が続く角田裕毅のパフォーマンスを引き出すことを最優先にしていると主張。ドライバー交代の検討は否定した。

 レッドブルのセカンドシートは、近年のF1の中では最も難しい仕事のひとつであると言われている。マックス・フェルスタッペンが4年連続でドライバーズチャンピオンを獲得し、今季も度々勝利を争う一方、セルジオ・ペレス、リアム・ローソン、そして角田とチームメイトを務めるドライバーはことごとく苦戦している。

 角田は今季開幕2戦をレーシングブルズのドライバーとして走り、トップチームに次ぐポジションを安定してキープするという、目覚ましい活躍を見せた。その結果、予選最後尾から抜け出せなかったローソンに代わって、第3戦日本GPからレッドブルのマシンに乗った。当初は徐々にレッドブルのマシンに慣れていったが、エミリア・ロマーニャGPの予選で大クラッシュすると低迷。最新パーツを与えられず、さらに最近では調子を戻しつつも、チームとのコミュニケーションミスで好結果を逃してしまっている。

 メキーズ代表はハンガリーGPの週末に、レッドブルのセカンドシートの将来についてコメントした。

「最優先は、ユウキに必要なパフォーマンスを提供することだ」

 そうメキーズ代表は、スカイスポーツF1のインタビューで説明した。

「セカンドシートに関しては、そこが最優先事項だ。チームが集中しているのはまさにそこだ」

「彼らは数レースにわたってそのことに取り組んできた。我々は共に、さらなる前進を遂げるための方法を模索している。スパは、その点では確かにとてもポジティブな結果だった」

「今回は全体的に、少しばかりトリッキーな週末になっているので、判断は少し難しいかもしれない。しかし、ユウキのパフォーマンスがこれまでと変わらないという理由は何もない。そして我々は今、そのことに集中している」

 今週末のハンガリーGPでは、レッドブルのパフォーマンス自体が低迷しているが、こと角田に関して言えば、フェルスタッペンとの差はこれまでよりも小さくなっている。FP2はチームに加入以来、初めてフェルスタッペンを上回ったセッションとなった。

 ただFP3では、チームがロングランモードのまま、角田をアタック想定ラップに送り出してしまい、混乱。角田が無線でチームを非難するようなシーンもあった。そしてアタックラップの想定を行なえなかった……このことが尾を引き、予選16番手。予選後に角田は次のように語り、不満を露わにした。

「FP3で起きた出来事がかなり響いている部分があるので、そこは防げたことだし、あってはならないことですから、チームと話し合っていきたいと思います」

「予選でどれだけパフォーマンスを引き出せるのか、自分たちで状況を見えなくしてしまいました。フラストレーションが溜まりますし、今後のために改善しなければいけません」

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