声を震わせ「頑張ります」 渋野日向子3年ぶり予選通過へ1打届かず

頑張らないと
◇女子メジャー最終戦◇AIG女子オープン(全英女子) 2日目(1日)◇ロイヤルポースコール(ウェールズ)◇6580yd(パー72)
「最後のメジャーだったんで…。やっぱり、通りたかった」。渋野日向子は5バーディ、3ボギー1ダブルボギーの「72」で、通算3オーバー。今季最後のメジャーで、予選通過に1打届かなかった。

ショットの試行錯誤が続く
「やっぱり、うまく体を動かせなかった」とこの日も普段の試合と違ったプレッシャーはあった。5番(パー3)からの連続バーディ、8番(パー3)でも獲って予選通過圏内に入ったが、9番(パー5)のダブルボギーが勢いを止めた。フェアウェイからの第2打を右のラフに入れ、3打目が乗らずにバンカーへ。4打目がグリーンをオーバーし、5オン2パットでスコアを落とした。「きのうまで左のミスが多くて。(きょうは)右から風も来ていたので、ちょっと多めに読んでしまった」と悔やんだ。

気合をエネルギーに変えたい
10番ではショットでチャンスを作ってバーディを奪ったが、12番(パー3)、14番とパーオンを逃してボギー。最終18番(パー5)は2オンを狙ったショットが右奥へ。ラフからのアプローチをピンそばにピタリとつけてバーディとしたが、予選通過を引き寄せるイーグルはかなわなかった。

悔しさを隠せなかった
「途中までチャンスはあったと思いますし、余計悔しいです」と、今季メジャー全5試合を終えて3試合が予選落ち。「1個1個の試合の結果も、内容も、すごく悔しさの残る試合が多い」。今季はここまでの16試合で予選通過は9試合。年間ポイントレースは88位と、来季シード獲得の80位以内が危うい位置でシーズン終盤に入る。「ちょっと切り替えは時間がかかるかもしれないですけど。ちょっと頑張んないと、シードも獲れないので…頑張ります」と震える声を必死で抑えた。

ファンは復活を待っている
2019年に初出場で初優勝を挙げた思い出の大会で、3年連続予選落ちの悔しさは簡単には消化できない。「大きいところで結果を残せなくて、実力もない」と厳しい言葉で振り返ったが、6年前の優勝は決して過去の栄光ではない。スコアチェックエリアを出ると、サインを待つファンが列を作っていた。一人一人に深々と頭を下げ、笑顔でサインや写真に応じていった。「できるだけ悔しさを減らす、これからの試合にしたい」と応援に応えるためにも、諦めずに前を向く。(ウェールズ・ポースコール/谷口愛純)