デフリンピック旗手にサッカー・松元卓巳と空手・小倉涼 日本選手団、過去最多273人が全21競技に出場

 11月に日本で初めて開催されるろう者スポーツの祭典「東京2025デフリンピック」に出場する日本選手団の発表記者会見が31日、東京都庁であった。参加選手は過去最多の273人で、全21競技に出場予定。主将は置かず、サッカーの松元卓巳選手(35)、空手の小倉涼選手(25)の2人が旗手を務める。

◆「私たちの活躍が、共生社会の実現につながれば」

 会見した松元選手は「覚悟と誇り、責任を持って、力を発揮しメダルを取れるように頑張りたい」、小倉選手は「私たちの活躍が少しでも多くの方々に届き、障害の有無にかかわらず、誰もが生きやすい共生社会の実現につながればうれしく思う」と語った。

全日本ろうあ連盟の河原雅浩副理事長(右)から団旗を受け取る小倉涼選手(左)と松元卓巳選手=31日、東京都庁で(中村千春撮影)

 選手団長には全日本ろうあ連盟スポーツ委員会の太田陽介委員長が就いた。太田団長は「スローガンは『燃えろ!ALL JAPAN!』。拍手の手話と一体となって、燃えていこうと言葉をつくった。応援よろしくお願いします」と呼びかけた。

 デフリンピックは11月15~26日、東京都内を中心に静岡、福島の2県でも一部競技を開催。70~80の国と地域から選手約3000人が参加する。福島県のJヴィレッジで実施するサッカーは開幕前日に競技が始まる。競技はすべて観戦無料、申し込みも不要。東京体育館で行う開閉会式のみ無料の入場チケットが必要で、近く詳細を公表する。(神谷円香)

笑顔でポーズをとる小倉涼選手(左)と松元卓巳選手=31日、東京都庁で(中村千春撮影)

東京2025デフリンピックで旗手を務める小倉涼選手(左)と松元卓巳選手=31日、東京都庁で(中村千春撮影)

笑顔でポーズをとる小倉涼選手(左)と松元卓巳選手=31日、東京都庁で(中村千春撮影)

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