管理栄養士・松丸奨先生の連載19回目 「集中力を増したい人」へ向けたレシピ

話題の管理栄養士・松丸奨先生に教えてもらう「栄養チャージレシピ」連載。19回目は、集中力を増したい人へ「ユーリンチー」と「じゃこと大根の塩漬け和え」です。

管理栄養士・松丸奨先生に、管理栄養士だから提案できる、「栄養」に特化した「コクリコ」だけのレシピを作ってもらいました。

19回目は、集中力を増したい人へ「ユーリンチー」と、「じゃこと大根の塩漬け和え」です。

(松丸奨先生のレシピ連載は、毎週月曜・金曜の朝公開)

管理栄養士・松丸奨先生。現在、都内の公立小学校に勤務。

新陳代謝を活発にして集中力アップ!

受験シーズン到来! 今回は、集中力を増したい人に食べてもらいたい「ユーリンチー」です。

「玉ねぎに含まれる硫化アリルは、新陳代謝を活発にしてくれる物質。血液の健康に作用するため、体をスムーズに動かすことにもつながります。

体の中が健康であれば、集中力も増しますよね! そして玉ねぎと一緒に食べるのは、脳を作るたんぱく質を豊富に含んだ鶏肉です。

そしてこの最高の組み合わせと、脳のエネルギー源となる糖質の白いごはんも一緒に食べましょう! 勉強をがんばっているみなさん、応援しています」(松丸先生)

主菜:ユーリンチー

【材料:2人分】

・鶏もも肉(唐揚げ用切り身) 8個

・玉ねぎ 1/4個

・長ねぎ 1/3本

・ごま油 大さじ3

・塩、コショウ 各少々

・小麦粉 大さじ2

・片栗粉 小さじ1

・刻み万能ねぎ(お好みで) 適量

・しょうゆ、酒、みりん 各大さじ2

・酢 大さじ1

・刻みしょうが、にんにく 各小さじ1

【作り方】

①鶏もも肉(唐揚げ用切り身)8個は塩・コショウ各少々をふり、小麦粉大さじ2を全体にまぶす。玉ねぎ1/4個はスライス、長ねぎ1/3本はみじん切りにする。

②フライパンを強火で加熱してからごま油大さじ3を入れて、①の鶏もも肉を皮目から焼いていく。鶏もも肉の皮目がきつね色になったら裏返して、フライパンの端に肉をよせ、空いているスペースに玉ねぎと長ねぎを入れて1分炒める。

③玉ねぎの水分が出てきたら、A(しょうゆ、酒、みりん各大さじ2、酢大さじ1、刻みしょうが、にんにく各小さじ1)を入れる。味を絡めるように混ぜていき、片栗粉小さじ1を水(分量外)で溶いたものを加え、とろみをつける。皿に盛り、お好みの野菜を添えて、刻み万能ねぎ適量をお好みでちらす。

松丸先生のポイント!

鶏もも肉は、小麦粉でコーティングすると、旨みが閉じ込められ、パサつき防止になります。そして皮目から焼くことでパリッと焼け、さらにその脂を野菜に吸わせることで旨みがアップ! ひとつのフライパンで作る「ワンパンレシピ」! 最高に美味しく作れるので、ぜひ試してみてくださいね。

副菜:じゃこと大根の塩漬け和え

「食感のよい野菜の代表格・大根。ビタミンやミネラルのほか、消化を助ける成分が豊富。ポリッポリッとした食感が、脳を刺激してくれます。しっとりジューシーなユーリンチーとの食感の違いが楽しいですよ。

一緒に漬けたちりめんじゃこはカルシウム豊富。作りたてはカリカリ食感があり、時間をおくしっとり食べやすくなり、旨みも出ます。

お腹が重いと集中力が下がりますよね。ユーリンチーと白ごはんをしっかり食べてもこの副菜を合わせれば、食後もスッキリ! 集中して勉強していきましょう」(松丸先生)

【材料:2人分】

・大根 8cm

・人参 1/4本

・万能ねぎ 1本

・ちりめんじゃこ 大さじ4

・白ごま 小さじ2

・刻みニンニク、刻みショウガ、鶏ガラスープの素 各小さじ1

・塩、砂糖 各ひとつまみ

【作り方】

①大根8cmはいちょう切り、にんじん1/4本は斜めスライス、万能ねぎ1本は小口切りにする。

②チャック付き保存袋に①とちりめんじゃこ大さじ4、A(白ごま小さじ2、刻みニンニク・刻みショウガ・鶏ガラスープの素各小さじ1、塩・砂糖各ひとつまみ)を入れる。

③②を50~100回ほどよく揉み込んだら完成。さらに冷蔵庫で1時間以上寝かせると、野菜が柔らかくなり、味もよく染み込む。

松丸先生のポイント!

「揉み込む」という調理法のポイントは、“野菜の繊維を壊す”イメージです。壊れたところに塩分が入りやすく、味がなじみやすくなります。棒で叩いたり、重たいもので押すのもありですよ。

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次回20回目は、発想力を高めたい人に向けた、鶏むね肉のレシピを紹介します。お楽しみに!

松丸先生のレシピ連載は毎週月曜日と金曜日の朝更新。

撮影/松丸奨

「給食の謎」著:松丸奨(幻冬舎新書)

「給食が教えてくれたこと」著:松丸奨(くもん出版)

『子どもがすくすく育つ 日本一の給食レシピ』著:松丸奨(講談社)