浦和レッズが狙うべき夏の補強候補4選【J1リーグ2025】
浦和レッズ 写真:Getty Images
2025明治安田J1リーグは7月30日時点で24試合を消化。6月に行われたFIFAクラブワールドカップ2025(CWC)への出場を果たした浦和レッズは現在8位(勝ち点38、得失点差+8)で、首位のヴィッセル神戸(勝ち点46、得失点差+12)との勝ち点差は8ポイントとなっており、優勝を狙うチームにとって厳しい状況だ。
そんな中、7月上旬にFW二田理央とGK吉田舜が湘南ベルマーレへ期限付き移籍。さらに同25日にはFW髙橋利樹が清水エスパルスへ完全移籍することがクラブの公式HPで発表された。
シーズン後半戦で逆襲したい浦和だが、MF長沼洋一やDF石原広教が担うサイドバック(SB)の層の薄さに加え、DFマリウス・ホイブラーテンやDFダニーロ・ボザと同等のクオリティを持つセンターバック(CB)のリザーブがいない点は不安要素である。それに伴い、今夏の移籍にあたり、優先順位が高いポジションはSBとCBであろう。ここでは、タイトル奪取を目指す浦和が夏の補強で狙うべき4選手を紹介する。
初瀬亮 写真:Getty Images
初瀬亮(無所属)
2016年にガンバ大阪の下部組織からトップチームに昇格したDF初瀬亮。2019年にヴィッセル神戸へ移籍し、左SBを主戦場に積極的な攻撃参加と正確なプレースキックで多くのチャンスを構築してきた。2023シーズンはJ1リーグで33試合に出場し1ゴール8アシスト、2024シーズンは35試合出場7アシストと神戸のJ1連覇に貢献した。
今年2月にはイングランド2部のシェフィールド・ウェンズデイに完全移籍し、初の海外移籍を経験。しかし出場機会は限られ、リーグ戦でわずか6試合の出場に留まるとシーズンオフには契約満了が言い渡された。7月30日現在も無所属となっており、移籍金フリーで獲得出来るのは魅力的。浦和が初瀬にオファーする可能性は十分にあるだろう。
明本考浩 写真:Getty Images
明本孝浩(OHルーヴェン)
国士舘大学を卒業後の2020年、栃木SCでプロキャリアをスタートさせたMF明本孝浩。栃木では主にセンターフォワード(CF)を主戦場とし、プロ1年目ながらJ2リーグで40試合出場7ゴール8アシストと大活躍を見せた。この活躍を受け、翌2021シーズンに浦和レッズへ移籍。浦和では主に左SBや両サイドハーフ(SH)を担い、守備では強靭なフィジカルとボール奪取力を武器に相手の攻撃の芽を摘み、攻撃面でも加入から3シーズンで88試合出場13ゴール7アシストを記録するなど躍動した。
2024年1月にベルギーのOHルーヴェンへ期限付きで加入し、リーグ戦15試合に出場。翌2024/25シーズンには完全移籍し、25試合に出場するなどチームに欠かせない存在となっている。今夏、明本の浦和移籍が実現する可能性は低いが、もし加入すれば、SBの層を厚くしたい浦和にとって大幅な戦力アップとなるだろう。
中山雄太 写真:Getty Images
中山雄太(町田ゼルビア)
柏レイソルの下部組織から2015年にトップチームへ昇格し、オランダのPECズウォレやイングランドのハダースフィールド・タウンでのプレーを経て、昨シーズン町田ゼルビアに加入したDF中山雄太。
ボランチや左SB、CBを務めることができるユーティリティ性に加え、左足のキック精度や対人能力の高さが武器である。ドリブルやインターセプトも持ち味で、攻守にわたって当たり負けしない強さも頼もしい。町田では主にCBとしてプレーし、リーグ戦6試合に出場し1ゴールをマーク。今シーズンは主に左WBで18試合出場2アシストを記録している。
複数のポジションをこなせる中山の加入により、浦和の選手層が一気に厚くなるのは大きな魅力だ。実現すれば、興味深い補強となるだろう。
藤原奏哉 写真:Getty Images
藤原奏哉(アルビレックス新潟)
2018年に阪南大学からギラヴァンツ北九州に加入し、2021シーズンからはアルビレックス新潟でプレーしているMF藤原奏哉。
右SBを主戦場とし、強靭なフィジカルを武器に対峙する相手を封じるほか、新潟の攻撃時にはカウンターのリスクを考慮したポジショニングでチームの守備に貢献している。攻撃面でも、高いクロス精度や相手を抜き去るドリブルで右サイドのポケットを制するほか、最終ラインから対角へ送られるロングパスも柔らかいトラップでぴたりと収めることができるレシーバーとしても活躍。走攻守どれをとってもトップクラスの働きで、国内最高峰の右SBと称されるほどだ。
昨シーズンはJ1で37試合に出場し5ゴール2アシストをマークするなど、キャリアハイの成績を叩き出して存在感を示した藤原。今シーズンはここまで21試合に出場しており、ゴール、アシストこそないが、黒子に徹する働きでチームを支えている。浦和としては移籍金を掛けてでも藤原を獲得し、右SBを活性化させたいのではないか。