【野菜のフードロス対策】皮や根元など捨てがちな部分の活用法は? あまった野菜を最後まで使い切るには?
【野菜のフードロス対策】皮や根元など捨てがちな部分の活用法は? あまった野菜を最後まで使い切るには?
気温が上がる夏は、食材が傷みやすい季節。買ったものをムダなく食べるには、買い物や保存法の工夫が必要です。今回は「野菜の食べ切り」アイデアをご紹介します。
▼▼
教えてくれたのは
行長万里さん 食品ロス削減料理研究家
ゆきなが・まり●テレビ番組のフードコーディネーターとして活躍する一方、食品ロス削減料理研究家としても活発に活動。残りがちな食材の「使い切り方」「使いまわし方」「食べ切り方」を、テレビや雑誌、講演などで発信している。考案するレシピは、簡単でおいしく、無理なく食品ロスが減らせると、人気を集めている。
捨てがちな部分も残さず活用【野菜の食べ切り】
下ごしらえの際、食べられる部分まで捨てていませんか。皮や根元なども実はおいしく食べ切れます。
(以下引用)
●あまった野菜は「すぐ使うボックス」に入れて迷子を防ぐ
●繊維の多い野菜は冷凍するとやわらかくなりすぐ使える
●みそ汁用にあまった野菜をまとめて冷凍しておく
(以上引用)
「とりあえず冷蔵庫へ」が廃棄の原因に
あまった野菜を最後まで使い切れないのは、適当に冷蔵庫に戻してしまい、野菜が迷子になってしまうから。
「あまった野菜は、専用の容器を作り、そこにまとめて入れましょう。野菜を使うときはまずそこを見るようにすると、使い忘れが防げます。食べやすい大きさに切り、冷凍しておくのも手。冷凍すると繊維が崩れて火の通りが早くなるので、みそ汁やスープの具にすれば調理の時短もかないます」
新鮮なら皮をむかずにそのまま調理
家庭でフードロスが発生する主な要因のひとつが「過剰除去」だ。
「過剰除去とは、野菜の皮や茎など、食べられる部分まで切って捨ててしまうこと。皆さんが当たり前のように捨てている部分も、実はおいしく食べられます。大根、かぶ、れんこん、にんじん、かぼちゃなどは皮ごと調理を」
きれいに汚れを落とせば根元までおいしく食べられる
土がついているからと、切り捨ててしまいがちなほうれん草や小松菜、水菜などの根元。
「しかし、ここもきれいに洗えば食べられます。茎を少し広げるようにして、ボウルにためた水の中でふり洗いしましょう」
ヘタはできるだけ可食部を残してカット
「にんじんやなすのヘタを切り落とす際に、可食部まで一緒に切り落としている人が多いんです」
にんじんは、ヘタに包丁の刃の下部の角を差し込んでぐるりとえぐるように取り除く。なすはヘタの部分だけを切り落とせば、ガクは簡単に手で取り除ける。
食べ方いろいろ! 残り野菜のキーマカレー
冷蔵庫の残り野菜や果物の皮などは、細かく刻んで炒めると甘さが引き立ち、食べやすいやわらかさに。麺やパン、蒸したじゃがいもとも好相性。
材料(作りやすい分量)
残り野菜……80g(りんごの皮、にんじん、セロリの葉、キャベツの外葉など)
合いびき肉……100g
サラダ油……小さじ1
カレールー……1かけ(20g)
レタス……適量
作り方
❶残り野菜はみじん切りにする。
❷フライパンに油を入れ、①を弱火で約1分30秒炒める。ひき肉を加えて炒め、肉の色が変わったら水1カップを加え、強火にして沸騰したら火を止め、カレールーを加えて混ぜる。
❸中火で約5分加熱し、水分が多ければ強火でとばして火を止める。器に盛りレタスで巻く。
▼こちらもおすすめ▼
撮影/宗田育子 取材・文/恩田貴子
※この記事は「ゆうゆう」2025年7月号(主婦の友社)の内容をWEB掲載のために再編集しています。