大谷翔平の特大弾、重苦しい空気を一変…ロバーツ監督「チームを鼓舞しようとしているのがわかる」
【ロサンゼルス=帯津智昭】米大リーグ・ドジャースの大谷翔平は19日(日本時間20日)が本拠地でのブルワーズ戦で後半戦1本目の本塁打となる33号2ランと左前適時打を放ち、2安打3打点をマークした。複数安打は7試合ぶりで、1試合3打点は、5打点を挙げた6月22日以来だった。ドジャースは7―8で敗れ、後半戦開始から2連敗。ブルワーズに対しては今季ここまで5戦全敗で、昨季から7連敗となった。

3回無死1塁、大谷が2ランを放つ(19日)=木佐貫冬星撮影
大谷の特大の一発が、4点を先行されて重苦しくなっていた球場の雰囲気を一変させた。

3回無死1塁、大谷が2ランを放つ(19日)=木佐貫冬星撮影
三回、先頭のロハスが四球で出た後、相手先発の右腕ペラルタの初球、真ん中のチェンジアップをとらえた。中堅左に飛んでいく打球を、大谷はゆっくり走りながら見つめた。
今季最長タイとなる飛距離448フィート(約137メートル)の打球を放っても、まだ2点差だっただけに、大谷は表情を崩さなかった。「集中力が一段と高まっていて、チームを鼓舞しようとしているのがわかる」とロバーツ監督。打線に好影響を与え、T・エルナンデスの右中間への適時二塁打も飛び出すなど、この回に一挙4点を奪って追いついた。

6回2死1、2塁、適時打を放った大谷(19日)=木佐貫冬星撮影
大谷は4―6の六回二死一、二塁でも初球を振り抜いた。左腕アシュビーの98・5マイル(約159キロ)の内角シンカーを左前に運ぶ適時打。1点差に追い上げ、一塁ベース上で手をたたいた。
しかし、七、八回にも味方が失点。大谷は八回、中堅への大飛球を放ってファンを沸かせたが、スタンドにはあと一歩、届かなかった。1点差で敗れ、大谷の試合後の取材対応はなかった。他の選手たちと同様、翌日のデーゲームに備えて早々にクラブハウスを後にした。