【レビュー】スズキ「KATANA」インプレ(2025年)|独創のスタイリングと豪快なパワーを誇る現代の名刀

2018年に衝撃のデビューを飾ったのがスズキのKATANA。かつて世界を衝撃の渦に巻き込んだ意欲作、GSX1100Sを思わせる斬新なスタイリングを採用、GSX-R1000の血を引く強力なエンジンが生み出す走りも魅力だ。

文:宮崎敬一郎、オートバイ編集部/ライダー:太田安治/写真:南 孝幸

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スズキ「KATANA」インプレ(宮崎敬一郎)

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SUZUKI KATANA 2025年モデル総排気量:998cc エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒 シート高:825mm 車両重量:215kg発売日:2024年10月29日 税込価格:166万1000円

優れた電子制御で愉しむ150PSの切れ味

KATANAはリッターバイクとは思えないほどコンパクトなバイクだ。ベースとなったGSX-S1000よりずっと小さく感じる。前後に短く、低い。

KATANAはそんなコンパクトな車体に150PSものパワーを搭載したワンパクなスポーツバイク。ストリートパフォーマンスに特化したような、前後に体重移動を掛けやすいライポジなど、キャラクターとしてはストリートファイターと言っていいだろう。

それでいて、全力でサーキットなどを走れば、200km/h以上のフルバンクコーナリングもやってのける車体と足まわりを持っている。ハンドリングは非常に軽快で、旋回性も強力。一般的なツーリングスポーツよりも少し硬めで路面からの衝撃を細かく伝え気味の足まわりだが、スタビリティは強力。波状鋪装くらいなら平気でラインを乱さずコーナリングできる。

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画像: スズキ「KATANA」インプレ(宮崎敬一郎)

このあたりの運動性能は、足まわりのクオリティこそ及ばないものの、リッターSSの動きに近いものを実現できている。

現行モデルはGSX-S1000と同様、2022年にスロットルのライドバイワイヤー化など、電制エンジンマネージメント機構を変更。外観面にほとんど変わりはない。

走って感じるのは、SDMSの選択モードに関係なく、3000~4000回転あたりのレスポンスが滑らかだということ。8000~1万2000回転あたりをフルに使っているときにパワーを滑らかに、かつダイレクトに引き出せるようになっている印象だ。

トラコンをオフにし、最もパワフルなライディングモードでブン回して走ると、コーナーの立ち上がりでパワーリフトしたり、ちょっとでも路面が濡れていると盛大にホイールスピンしたり……という、手強い暴れん坊の素顔が顔を出すが、そんな状況でもパワーコントロールはやりやすい。電子制御デバイスの充実で、KATANAはそんな大パワーを上質に楽しめるのだ。

スズキ「KATANA」カラー・人気投票

スズキ「KATANA」各部装備・ディテール解説

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日本刀をイメージした、タンクからアッパーカウルにかけての美しいラインは健在。いつ見ても新鮮な印象の個性的な造形だ。

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フロントカウル下には「刀」のロゴとキャラクターラインがあしらわれており、かつての名車へのリスペクトが感じられる。

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夜間走行時に見やすいアンバーのバックライトを採用。SDMSは3段階、トラクションコントロールは5段階から選択可能。

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GSX-R1000をルーツに持つ4気筒ユニットのパワーは150PSを発揮。アシスト&スリッパークラッチも標準装備されている。

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サイレンサーをブラックアウトして精悍な印象を演出。サブチャンバーを設けることでサイレンサーもコンパクトな形状としている。

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倒立フォークはアウターチューブの色がゴールドに、前後ホイールがブロンズ仕上げになっている。ブレーキキャリパーはブレンボ製。

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アルミスイングアームは、GSX-Rに採用されているものと同タイプの堅牢なもの。フレームはベースのGSX-S1000と共通だ。

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往年のカタナのエッセンスを取り入れたデザインのシート。ホールド性に優れ、表皮も滑りにくい。タンデムシートは非常に小ぶり。

スズキ「KATANA」主なスペック・製造国・燃費・価格

文:宮崎敬一郎、オートバイ編集部/ライダー:太田安治/写真:南 孝幸

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