【50歳代】金融資産目標額の平均は「2891万円」に!50歳からNISA「積立投資」65歳までに「3000万円」つくるには毎月の積立金額はいくら必要?
運用成果が年1~10%で必要な積立金額はこう変わる!
【50歳代】金融資産目標額の平均は「2891万円」に!50歳からNISA「積立投資」65歳までに「3000万円」つくるには毎月の積立金額はいくら必要?
50歳代、老後が目前に迫り、本腰を入れて資産形成を始めようとしている方は少なくないでしょう。
夏のボーナスは運用に回すと決めている人もいるかもしれません。
本記事では、50歳代の二人以上世帯・単身世帯が、金融資産をいくら貯めたいと思っているのか、調査結果を確認していきます。そのあと、50歳から65歳までの15年間で「3000万円」を築き上げるには、NISAで毎月いくら積立投資をすれば良いのかをシミュレーションしていきます。
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【50歳代】金融資産目標額の平均は「2891万円」に!
金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査」によると、50歳代の金融資産の目標額は単身世帯と二人以上世帯で以下の結果となっています。
50歳代・二人以上世帯の金融資産目標額
【二人以上世帯】金融資産目標残高
50歳代・二人以上世帯の金融資産の目標額は平均額2891万円、「2000万円以上~3000万円未満」が14.8%と最多です。
次に多いのが「1000万円以上~1500万円未満」で14.0%となっています。
「5000万円以上~7000万円未満」が9.2%、「7000万円以上」が8.6%と、大きな額を目指す世帯も少なくありません。
単身世帯についても見てみましょう。
50歳代・単身世帯の金融資産目標額
【単身世帯】金融資産目標残高
50歳代・単身世帯の金融資産の目標額は平均額2841万円ですが、目標額として最も多かったのは18.0%を占める「200万円未満」です。
次いで「1000万円以上~1500万円未満」12.0%、「7000万円以上」10.7%となっています。
平均額こそ二人以上世帯も単身世帯も2800万円程度で同じくらいの水準ですが、単身世帯は目標200万円未満の人が2割近くを占めており、資産を蓄えることへの意識に違いが見られました。
次章では、50歳から積立投資をスタートした場合、65歳までの15年間で、50歳代二人以上世帯・単身世帯の目標資産額の平均額を少し上回る「3000万円」を作れるのか、シミュレーションしていきます。
50歳からNISA「積立投資」65歳までに「3000万円」つくるには毎月の積立金額はいくら?
50歳から積立投資で65歳までの15年間で3000万円をつくるには、毎月の積立金額はいくら必要になるのでしょうか。
15年間、年3%で運用できたと想定した場合、毎月「13万2174円」を積み立てる必要があることがわかりました。
13万2174万円を毎月積立投資していくと、シミュレーション上は下表のように資産が増えていくと示しています。
【積立金額と運用成果】
積立投資2年間で、投資元本は合計317万2188円、9万2895万円の利益が出て、資産総額は326万5082円になります。
積立投資を始めて10年後には、投資元本は合計1586万939円、運用収益260万9312円で、資産総額は1847万251円に。
15年後には運用収益が約621万円となり、投資元本合計2379万円と合わせて資産総額は目標の3000万円に到達する見込みです。
※運用成果は予め確約されません。元本は日々変動するため、元本割れとなる可能性があることを理解しておきましょう。
運用成果が年1~10%で必要な積立金額はこう変わる!
ここでは年3%で運用できたと仮定してシミュレーションを行いました。
安定的に資産を増やしていくことが求められる公的年金積立金の運用において、運用開始以降、年約4%の運用成果をあげていることから、年3%は安定的な運用と考えて良いでしょう。
では、これよりももっと安定性を求めた場合、あるいは収益性を求めた場合、15年間で3000万円を目指すにあたり、毎月の積立金額はどのように変わるのでしょうか。
想定利回り別・必要積立額
・1%:15万4548円
・2%:14万3053円
・3%:13万2174円
・4%:12万1906円
・5%:11万2238円
・6%:10万3157円
・7%:9万4648円
・8%:8万6696円
・9%:7万9280円
・10%:7万2382円
想定する利回りが高ければ高いほど、大きな利益が期待できる分、毎月の投資額を抑えられます。
しかし、「リスク」と「リターン」は背中合わせ。高い利益を求めるのであれば、同等の損失も覚悟しなければいけません。
50歳から老後に向けて資産運用を行う場合は、安定的な運用を目指すのが理想といえます。
まとめ
本記事では、50歳代世代が目指す金融資産がいくらかを確認し、目標を達成するためにはNISA積立投資で毎月いくら投資すれば良いかをシミュレーションしました。
「投資」ですので、実際の運用ではシミュレーション結果を大きく下回る可能性もあります。
投資を始めてすぐに株式市場が荒れてしまい、毎日元本が下がっていく様子を見届けるといったケースもあるかもしれません。逆に、どんどん資産が膨らんでいく様子を見て「この辺で利益を確定したほうが良いのでは」と焦ることもあるでしょう。
このように投資は気持ちが大きく揺さぶれることがありますが、「15年間」など長期で運用していることを思い出し、長い目で成果を見守ることが大切です。
参考資料
・金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査 2024年」