【NISA】毎月1万円の「積立投資」は意味がないの?「年3%・4%・5%」で運用できたら「10年後・20年後・30年後」資産はどれくらい増えるかシミュレーション!
「毎月1万円の積立投資」だからこそのメリット!
【NISA】毎月1万円の「積立投資」は意味がないの?「年3%・4%・5%」で運用できたら「10年後・20年後・30年後」資産はどれくらい増えるかシミュレーション!
7月も「値上げ」となる食品がたくさんありました。食費が家計を圧迫して、思うように貯蓄が進まない方は少なくないでしょう。積立投資をするにも「毎月1万円」では意味がないのでは…と考える方がいるかもしれません。
しかし、月々1万円の積立投資でも将来に向けての備えは可能です。
少額投資非課税制度「NISA」を活用して、毎月1万円の積立投資を30年間コツコツ続けた場合、年3~5%で運用できた場合の資産成長をシミュレーションしてみました。
※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
家計に余裕がない…毎月1万円でも「積立投資」をやった方がいいの?
長らく続く物価高。
日々の生活費のやりくりも大変なのに「投資にまわせるお金なんてない」と思っている人も少なくないでしょう。
特に30~40歳代の現役世代にとって、教育費や住宅費など家計に余裕がないのはあたりまえ。老後に向けた資産形成にも目を向けなければいけないと分かっていても、そこまで手が回らないですよね。
そんな中でも「毎月1万円だけなら積立できるかも…」と考えている方もいるかもしれません。
しかし、
「1万円の積立投資って意味あるの?」
「1万円だったらわざわざリスクを追わなくても”積立預金”でいいかも」
という思いもあるでしょう。
結論から申し上げると、「月1万円でも、30年間コツコツ続ければ数百万円単位の資産形成」が”期待”できます。
では、その期待値はどれくらいなのか。
NISA制度を活用し、想定利回り「年3%」「年4%」「年5%」で30年間積立投資した場合のシミュレーション結果をもとに、少額から始める投資の力を見ていきましょう。
【NISA】積立投資シミュレーション「毎月1万円」×「30年間」×「年3・4・5%」
本章では、下記の条件で積立投資のシミュレーションを行います。
・積立額:毎月1万円(年間12万円)
・積立期間:30年間(元本総額360万円)
・運用利回り:年3%/年4%/年5%(複利)
・課税:非課税(NISA「つみたて投資枠」を想定)
年利3%で運用した場合
「毎月1万円」×「3%」×「30年間」シミュレーション
10年後
・元本:120万円
・運用益:19万7414円
・総額:139万7414円
20年後
・元本:240万円
・運用益:88万3020円
・総額:328万3020円
30年後
・元本:360万円
・運用益:222万7369円
・総額:582万7369円
利3%での運用は、主にインデックスファンドでの安定的な運用を想定しています。30年間で、元本が約1.6倍にまで成長しているのがわかります。
年利4%で運用した場合
「毎月1万円」×「4%」×「30年間」シミュレーション
10年後
・元本:120万円
・運用益:27万2498円
・総額:147万2498円
20年後
・元本:240万円
・運用益:126万7746円
・総額:366万7746円
30年後
・元本:360万円
・運用益:334万494円
・総額:694万494円
年4%で運用できたと仮定すると、30年間で資産はほぼ2倍にまで膨らんでいます。
公的年金の積立金の運用も直近は約4%で推移しています。堅実かつ確実に運用することが求められる年金積立金においても年4%の運用を実現しているので、「年4%」のシミュレーションは決して大きなリスクをとったものではないと考えて良いでしょう。
年利5%で運用した場合
「毎月1万円」×「5%」×「30年間」シミュレーション
10年後
・元本:120万円
・運用益:35万2823円
・総額:155万2823円
20年後
・元本:240万円
・運用益:171万337円
・総額:411万337円
30年後
・元本:360万円
・運用益:472万2586円
・総額:832万2586円
年5%で運用できれば、30年後には800万円を超える資産が期待できます。
年3%、4%と比べるとやや積極的な運用になるためリスクもやや大きくなりますが、長期で見るとリターンの可能性も大きくなります。
「毎月1万円」の積立投資のメリット!
「月1万円の積立投資なんて意味がない」と思う方もいるかもしれません。しかし、少額投資だからこそのメリットもあります。
・毎月の投資額が少ないため、価格変動によるリスクを抑えやすい
・家計への負担が小さいため、無理なく継続しやすく、精神的なストレスも少ない
一方で、「まとまった資金を一括で投資したほうが効率的」と考える人もいますが、積立投資の大きな利点は、「買うタイミングを分散できる」点にあります。
毎月一定額をコツコツと投資していくことで、「高いときに買ってしまった…」というリスクを緩和できるでしょう。
価格が低いときにはより多く買うことができ、結果として長期的には購入単価の平均が下がる効果が期待できます。
積立投資をするなら「NISA」を活用しよう!
積立投資をするなら、利益が非課税になるNISA口座を活用しましょう。
NISA制度は国が資産形成を後押しする税制優遇制度です。
運用益や分配金・配当金には通常約20%の税金がかかりますが、NISA口座を活用して生じた利益は「非課税」になるため利益をまるまる受け取れます。
積立投資を始めるなら、少額でも、早い方が有利です。金融機関によっては、ワンコイン程度から積立投資が可能なケースもあるので、1万円でなくても、家計に無理のない金額でトライしてみるのも良いかもしれません。
参考資料
・金融庁「つみたてシミュレーター」
・金融庁「NISAを知る」