やっぱりね!2025年上半期販売台数ベスト5

2025年も折り返し地点を迎えようとしています。2025年1月〜5月の普通自動車販売データをもとに、上半期に売れたモデルのトップ5をランキング形式でご紹介します。通勤や買い物に便利なコンパクトカーから、家族でのお出かけにぴったりなミニバンまで、幅広いライフスタイルに応える車種がランクイン。人気の理由とあわせてチェックしていきましょう。

 

 ■第5位:トヨタ アルファード(3万7832台)

2025年上半期の販売台数ランキング第5位は、高級ミニバンの代名詞ともいえるトヨタ「アルファード」でした。圧倒的な存在感とラグジュアリーな内装、そして快適性の高さが魅力で、ビジネスユースからファミリーユースまで幅広く支持されています。

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トヨタ「アルファード」。ラグジュアリーな内外装は「走る応接室」ともよばれている

現行モデルは、2023年に登場したモデルで、プラットフォームが刷新され、乗り心地や静粛性、安全性能のすべてが大幅に向上しています。なかでも上質な乗り味と先進装備を両立させた点は高く評価されており、セレブリティやVIP送迎のニーズにも応えつつ、ファミリーカーとしても人気があり、自宅の部屋のようにくつろいだり、「走る応接間」のような使い方ができるのが特徴。高価格帯ながらも安定した人気を維持しています。

 

■第4位:ホンダ フリード(4万2058台)

第4位はホンダ「フリード」でした。コンパクトながら3列シートを備えた使い勝手の良さで、ファミリー層を中心に根強い人気を誇る実用派ミニバンです。

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フリード。日常使いからアウトドアレジャーまで幅広く使えるミニバンだ。写真はCROSSTAR

2024年に登場した現行モデルでは、従来モデルから内外装デザインが一新されたほか、安全性能や燃費も大きく向上しました。とくに、取り回しの良さと室内空間の広さを両立したパッケージングは、都市部でも扱いやすく、それでいて家族のお出かけにも十分対応できる絶妙なバランス。幅広い世代から支持されている理由のひとつです。

ハイブリッドモデルの設定もあり、環境性能と経済性を兼ね備えているのも強み。大きく路線変更はしていないものの、いまの時代に合わせてコンセプトを丁寧に磨き上げた、そんな一台に仕上がっています。

  

■第3位:シエンタ(4万8497台)

第3位に入ったのはトヨタ「シエンタ」でした。ホンダ「フリード」と並ぶ「コンパクトミニバンの雄」として、安定した人気を誇る一台です。

現行モデルは2022年にフルモデルチェンジを受け、丸みを帯びた柔らかなデザインと、優れた居住性・安全性が高く評価されており、世代やライフスタイルを問わず、幅広い層に受け入れられているのが特徴。5人乗りと7人乗りの両仕様が用意され、家族構成や用途に応じて選べる柔軟さも魅力です。また、トヨタセーフティセンスをはじめとする先進安全装備が全車標準で備わっている点も、大きな安心材料となっているでしょう。

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シエンタ。都市部でもアウトドアシーンでも映えるデザインとハイブリッドの燃費性能・運動性能が魅力だ

コンパクトなボディは都市部での取り回しに優れ、レジャーや日常使いでも実力を発揮。共働き世帯や子育てファミリーを中心に、「ちょうどいい」一台として選ばれているようです。

 

■第2位:カローラ(6万3999台)

第2位は、トヨタのロングセラーブランド「カローラ」でした。1966年の誕生以来、時代のニーズを的確にとらえながら進化を重ねてきたカローラシリーズは、現在、セダン、ツーリング(ワゴン)、スポーツ(ハッチバック)、そしてクロス(SUV)の4タイプをラインアップしています。

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左から、カローラスポーツ、カローラツーリング、カローラ(セダン)。これに加えて、SUVのカローラクロスがラインアップされている

1~5月の販売台数の内訳は、クロスがもっとも多く約28,450台、次いでツーリング(約1万5410台)、スポーツ(約6700台)、セダン(約4940台)、GRカローラ(約740台)。先代から販売が継続されているカローラアクシオ(約2220台)とカローラフィールダー(約3910台)も含まれます。

現行モデルは、優れた走行性能と高い安全性能に加え、洗練されたスポーティなデザインも大きな魅力。ハイブリッドモデルの燃費性能も非常に優れており、日々のランニングコストを抑えたい層にとって頼れる存在となっています。若年層からシニア層まで幅広く支持されているほか、法人需要も安定しているカローラシリーズ。「堅実で万能」という安心感が、多くのユーザーの心をつかんで離さない要因といえるでしょう。

  

■第1位:ヤリス(7万4999台)

2025年上半期の販売台数トップに輝いたのは、トヨタ「ヤリス」でした。コンパクトカー市場で圧倒的な存在感を放つこのモデルは、燃費性能、取り回しのよさ、そして手ごろな価格帯という三拍子そろった、まさに「優等生」的なモデル。1~5月の販売台数の内訳は、ハッチバックのヤリスが約3万2360台、SUVのヤリスクロスが3万9840台、GRヤリスが約2830台です。

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2025年上半期で最も売れた普通自動車はヤリスだった。グローバルモデルとしても人気がある

現行モデルは、GA-Bプラットフォームを採用することで、軽量かつ高剛性なボディを実現しており、走行性能の高さも特筆すべきポイントです。燃費性能も、ハイブリッドモデルは、35.4~36.0km/L(2WD、WLTCモード)という驚異的な性能を実現しており、環境性能の面でもトップクラスの評価を受けています。

トヨタセーフティセンスをはじめとした先進安全装備が全車標準装備されている点も大きな魅力。派手さこそありませんが、日常に寄り添うクルマとしての完成度は非常に高く、多くのユーザーにとって「信頼できる一台」となっています。

 

■まとめ

ちなみに、6位はトヨタ「ライズ」、7位はトヨタ「プリウス」、8位は日産「ノート」、9位はトヨタ「アクア」、10位はトヨタ「ルーミー」という結果でした。10位までみても、トヨタ勢の強さが際立った結果となっています。ヤリス、シエンタ、カローラといった燃費と実用性を両立したモデルが上位を占めており、経済性と日常使いのしやすさが重視されている傾向がうかがえます。

はたして下半期はどんなランキングとなるのか!?? 今年2025年は秋にジャパンモビリティショーが予定されていることから、新型車の登場が多くなると思われ、特に気になるところ。引き続き、動向を見守っていきましょう。

文:立花義人、エムスリープロダクション

写真:TOYOTA、HONDA