【関東オークス】JRA勢が近10年全勝 中距離実績カギ、好素材メモリアカフェが戴冠へ
【関東オークス】JRA勢が近10年全勝 中距離実績カギ、好素材メモリアカフェが戴冠へ
ⒸSPAIA
3歳ダート女王決定戦
18日(水)に川崎競馬場で関東オークス(ダート2100m・JpnⅡ)が実施される。芝GⅡ・チューリップ賞を制したクリノメイをはじめ、ダート1800mの未勝利戦を7馬身差で圧勝したメモリアカフェ、ダート1800mで2勝をマークするクリノスワローとツキノアカリ、さらに東京プリンセス賞の覇者ベルグラシアス(大井)、浦和の桜花賞を勝ったプラウドフレール(船橋)などJRA・地方問わず有力な牝馬が顔をそろえた。
まずは予想の前に過去10年のレース傾向を振り返ってみよう。
過去10年の人気別成績を見ると、1番人気が【3-1-3-3】、2番人気は【3-1-1-5】。ともに複勝率は50%以上と信頼度は高い。3番人気は【1-1-2-6】、4番人気が【2-2-0-6】で、連対馬20頭中の14頭が4番人気以内だった。
所属別では、JRAが全10勝を含む15連対(美浦8、栗東7)とリード。地方馬は船橋が2着3回で、ほかは川崎、浦和がそれぞれ2着1回だった。
実績面ではJRA所属の連対馬15頭のうち、11頭に1800m以上での勝利実績があった。一方、地方馬は東京プリンセス賞の3着以内馬が【0-3-3-9】と善戦していた。
また連対馬11頭が前走で、重賞かJRAのオープン特別で5着以内。残る連対馬9頭のうち、5頭はJRAの1勝クラスで1着だった。
脚質では【逃げ4先行12差し4追込0】で、器用さが求められるコースだけに、先行馬の活躍が目立つ。
距離延長も問題なし、メモリアカフェが本命
◎メモリアカフェ
デビュー戦こそ0秒3差の2着に敗れたが、2戦目を7馬身差で圧勝。前走の東京ダート1600mでは、4コーナーで接触する不利がありながら、3歳牝馬としては破格の1分34秒7(重)をマークし、高いポテンシャルを示した。
初の2100mとなるが、血統的に距離延長は問題ない。雄大な馬格から地方馬場も合いそうだ。ダート1800mで勝利実績があり、前走で1勝クラスを勝っている点も好データに合致する。小回り向きの器用さが強みであり、スムーズな競馬ができれば初タイトルに手が届く。
◯クリノスワロー
直近2走では、ダート1800m戦をともに上がり3ハロン最速の末脚を繰り出して連勝。前走は勝負どころで離されたものの、直線で盛り返して勝利した。
好データであるダート1800mの勝利歴がある点は魅力で、父シュヴァルグランという血統からスタミナが求められるこの舞台は向きそう。多少器用さに欠ける面はあるが、消耗戦に持ち込めれば好勝負が可能だ。
▲ツキノアカリ
ダート1800m戦で2勝をマーク。前走は出遅れるも、外々を回りながら1馬身1/4差で快勝した。ともに減量騎手で勝利を挙げており、定量戦での立ち回りがポイントにはなるが、ダート戦に限れば5戦全てで4着以内と安定感がある。コースを熟知する笹川翼騎手とのコンビは心強く、初めての地方遠征でも大崩れはしないはずだ。
ほか、クリノメイはチューリップ賞を制した実績馬。今回が初めてのダート戦だが、母クリノエリザベスはホッカイドウ競馬で重賞勝ちがあり、ダートの活躍馬を輩出しているオルフェーヴルの産駒なら対応は可能だ。ただし、初ダート組は【0-0-1-3】と苦戦しており、いかにリズム良く運べるかがポイントになる。
東京プリンセス賞を制した大井のベルグラシアスは、1800m戦を連勝中で、長くいい脚を使えるのが持ち味。4コーナーから位置を上げた前走のように、末脚を生かせる展開になれば上位に加わってくる。
船橋のプラウドフレールは桜花賞(浦和)含め重賞3勝をマーク。前走の東京プリンセス賞はハイペースに巻き込まれて5着に敗れたが、先行したなかで掲示板を確保したのはこの馬だけだった。船橋所属馬は過去10年で2着が3度ある点も好材料。半姉は昨年2着馬のミスカッレーラであり、こなせる下地はある。
同じく船橋所属のグレアネオンライトは前走の東京プリンセス賞で2着に食い込んだ。脚質から距離延長はプラスに働きそうで、展開ひとつで上位に浮上してもおかしくない。
《ライタープロフィール》
菊池 敬太
サンケイスポーツで南関東競馬を中心に予想とコラムを掲載。近況のレース内容や傾向、データのほか、現場取材などで集めた情報をもとに高配当を狙っている。
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