【悲報】ガソリン車だけじゃなかった。トヨタがハイブリッド車を売らない未来がやってくる!
このところトヨタの新車ラッシュが続きますが、日本一トヨタから新車を買いまくっている人物(3~5年サイクル)から連絡がきました。直近で何を買ったか訪ねると、「改良型ハリアー、GRカローラ・クロス、GRコペンの3台」だという。

ちなみに、ハリアーとGRコペンはおかわり車。つまり、同じ車種の買換えです。トヨタ車はまだまだ所有していて、新年にヴォクシー(7人乗りから8人乗りへの買換え)を納車。2024年は秋にプリウスPHEV&アルファードも買っている強者なんです。

「今回の新型カローラ・クロス(MC)のラインナップからガソリン車が廃番になったように、間もなくやってくる30年規制(2030年度燃費基準)に対応するにはハイブリッド車さえ現行モデルじゃクリアできません。つまり、時間の経過とともに選択肢はPHEVしか残らないのです」と力説。

仕事柄20台近い数のクルマ(普通車)を所有する人物ながら、意外と自動車趣味人で従来より高額でしかも重いクルマは乗りたくないという。確かにパワーあっても絶対重量増えればドライブフィールが変わります……というか、ハイブリッド車より大きなバッテリー搭載するPHEVは車両価格そのものが高額。補助金なくして一般庶民はまず買いません。

一方、日本国内とは違ってトヨタは北米市場のカローラ・クロスに2.0Lのガソリン車を残しました。しかし、これとてカスタマーの所得水準や競合他車への一時的な対応策。なんせトランプ政権下でまだ時間的猶予がありますからね。各種パーツだって米国内調達率をあげることだっていまはまだ可能ですから安く売れます。

しかし、同じSUVでも上級モデルのRAVは他の市場同様、北米市場もハイブリッドとPHEVというパワートレイン構成です。それにしてもトヨタは抜かりないというか、感心するのは新型の今回は単なるPHEVじゃなく「GRスポーツ」という付加価値をそえたところ。流石としかいいようがありませんね。

もっとも自動車メーカーに手厳しい「ユーロ7」導入予定の欧州市場はどうか? こちらは本来なら2025年7月の施行予定が頓挫。そして、2027年までの3年間の平均値ウンヌン……となりトーンダウン。結果、ドイツ勢がこぞって48Vマイルドハイブリッドを導入するに至ります。まあ、二度の世界大戦の教訓すら生かせず各国財政が悪化し現在に至るのですから自業自得でしょう。

もしも自動車メーカー各社が「2030年度燃費基準」に対応しなければどうなるか? おそらくですが、年貢(税金)が増えるか、あるいは現在のような登録時の減税処置が受けられなくなるでしょう。また、嫌がらせのような“査察”が行われるかもしれません。

本題に戻れば、いわゆる30年規制ぬ向けてトヨタが本格的に舵を切った……ということは、国内他メーカーも追随せざるを得ません。軽自動車すら本格ストロングハイブリッド時代の到来を予感させますから、この先、コスト上昇分は必ず車両価格に転嫁されます。

懇意のトヨタ系セールスさんにこの件を訪ねると、「ハイブリッド車も注文が入るうちはいいのですが、いずれ生産枠が絞られるのでは? と危惧しています」とホンネを吐露。ハイブリッド車やGR各車(GRスポーツを含む)はいまが好機かもしれません。愛車のライフサイクルを生活環境に照らし今一度再確認すべきでしょう。ではまた!
Text:Seiichi Norishige
トヨタ